日別アーカイブ: 2019年1月5日

続)独創性の評価基準

私は、1990年代にある日本の出版社から
幾何学・準結晶学論文の審査をする仕事に関わっていた。
シナジェティクスに関連した学的領域の独創性に関して私の意見が求められた。
教授たちの論文はつねに外国論文の複数の視点の合成に始終する
巧妙な解説以外に独創性はなかったが、
他の審査員の評価基準を共有する
ネットワークによって論文は出版されていた。

独創性の評価基準

独創性の自己評価と他者との評価にはタイムラグがある。
真の独創性に伴うタイムラグは、
他者の理解に時間がかかるよりも
それまでの評価基準を陳腐化する混乱から生まれる。
ゆえに社会的評価に依存するほど独創性を作り出す能力、
あるいは自然の先験性を発見する能力は退化する。