日別アーカイブ: 2019年7月28日

失われた皮膜

生きた放散虫の皮膜には
テンセグリティ構造における面的な張力機能がある。
皮膜を失って残された骨格形態だけの放散虫は
翼のない飛行機のようだ。
放散虫の放射状に配置された無数の棘は
ハリセンボンのように球状皮膜を支持する
正4面体状モジュールの一部として見立てられる。

細胞内で非晶質のシリカを形成して
ジオデシックな硬殻形成時に固定していく。
皮膜を失って残された骨格形態だけの放散虫は構造ではない。


http://www.geol.tsukuba.ac.jp/paleobio/research/sub/page3.html

浮遊する自律構造

放散虫はこの皮膜なくして捕食できない。
皮膜によって内部と外部を形成すると同時に、
全方向的に構造の強度と向上させて
海中を自在に浮遊できる自律構造を形成する。
この疑似重力圏の皮膜テンセグリティを拡大しても
大気圏では自律した構造にはならない。
重力によって構造の相似率は失われる。

https://footage.framepool.com/ja/shot/969776483-radiolarian