外部の事物を若返らせ
同時に自己との関わりを変容させるのは
思考ではない。
認識対象の領域を拡張する手段としての
シェルターで移動するか
内部から移動する外部を観察する方法によるのである。
シェルターがジオスコープ化するこそ
移動する外部そのものである。
シェルターは
バイオスフィア内部の静止衛星である。
外部の事物を若返らせ
同時に自己との関わりを変容させるのは
思考ではない。
認識対象の領域を拡張する手段としての
シェルターで移動するか
内部から移動する外部を観察する方法によるのである。
シェルターがジオスコープ化するこそ
移動する外部そのものである。
シェルターは
バイオスフィア内部の静止衛星である。
シェルターとは何か。
大地に働きかけようとしなかったなら死に絶えるように
バイオスフィアに働きかけようとする時にのみに形成される
自己のテクノロジーなくしては
生き延びられない。
テンセグリティ・シェルターデザインは
都市生活者のためのアウトドアへの新たな道具ではなく
バイオスフィアへのインドアなのである。
コンクリート(concrete)は
もはや凝結した固体的な物質観に支配された言語の一つである。
語源的には、<concretus(con-共に+crescere成長する>
成長過程を意味している。
そして、有形な明確な具体性を意味しはじめたのである。
テンセグリティ以上に構造を
張力と共に成長過程に曝す
つまり、より構造を<コンクリート>にするシステムは存在しない。
テンセグリティは、非固体的で圧縮材と張力材が
ついに凝結しない
永遠に動的に共存するコンクリートな構造である。
テンセグリティは、
間違って凝結した
われわれの言語を砕くために発見されたのだ。
構造とは何かという問いが
建築専門分化ではその問いを退け
その軌跡を再び明晰にする一つの答えにおいて
構造家たちのそれまでの仕事を無力にする原理の発見で完結する。
すなわち、
圧縮力と張力における
張力の優位性をモデルで証明するテンセグリティの
宇宙原理において。
テンセグリティの圧縮力と張力も
宇宙で6番目に多く存在する炭素の
<宇宙存在度>から作られるだろう。
そして、その張力の実用化によって
新たなデザインサイエンスの歴史が始まる。
思考するシナジェティクスの野性とは何か。
ゴム紐や釣糸、そして
伸長する重いステンレスワイヤーからも
この振動する張力の統合力は再現不可能だという認識は
真のテンセグリティモデルを
自らの手で試行錯誤することから始まる。
<modelability>の形成なくして、認識も形成されない。
思考する野性が、モデリング言語を形成する。
人体から骨格モデル(=圧縮力モデル)以外の
非鏡像的な相補性を取り出さなければ、
身体の100兆個の細胞から取り出す
振動する張力の総計は
ピアノのすべての弦に与えられた張力の総計以上であるという
<modelability>は形成されない。
そして、誰がその張力を形成し調整しているかという
第2の<modelability>がやってくる。
孤立し遊離していく不連続な圧縮材のみが
互いに非接触なまま
球面上で再び出会うことができるのは
張力の統合力の出現であることが発見された。
圧縮材は自らを孤立させる形式によって
振動する仮想的な球面と結びついているテンセグリティは
視覚化された振動する宇宙モデルである。
その宇宙モデルと
プリミティブで多機能な単細胞原始マクロファージは
明らかな相互作用を始めるだろう。
私にはただ、大地と空とシェルターがあるのみだ。
それで、一体何が私に欠けているだろうか。
シェルターとエネルギーと食料さえあれば
私は最大の宇宙エネルギーの実践者ではないか。
宇宙のなかで、自律した生命として。
その生命には、優れた受容器
つまり、最小限のエネルギー受容器としての
テンセグリティシェルターが必要だ。
それは、最初の監視されない自由と共に
太陽系における遠隔的な相互作用をする構造ではないか。
素晴らしい詩の一行に巡り会わなくとも
<バイオスフィア3>と共に生きることができる。
どこにも出かける必要のない
内部の<4つの無>を生きるのだ。 yk
皮膜のない宇宙服では大気圏外では生存できない。
皮膜や外殻がないかぎり
すべての生命は宇宙では生存できないにもかかわらず
テンセグリティやジオデシックドームよる
大気圏内の宇宙開発は確実に遅延してきた。
バイオスフィアという
最大のインドア(=大気圏)が素晴らしくデザインされているがゆえに
アウトドアのドームテント以上に
モバイル用のインドアはデザインされてこなかったのだろうか。
初期モデルのバックミンスター・フラーのダイマクションハウスから
第2次デザインサイエンス革命による
テンセグリティシェルターのプロトタイプ完成まで60年以上を経過している。
デザインサイエンスが供給する
テンセグリティシェルターでの
モバイル用インドア生活は
すべての都市インフラを不要とするデザインがなければ
真のモバイル性の自由度から形成される
精神の自律性は実現できないという前提は
この半世紀間変わらなかった。
無線、無管、無柱、無軌道を実現する
デザインサイエンス革命による4つの無は
無為自然というテクノロジーへの進化過程に置かれている。
テンセグリティ構造の歴史に於ける反乱と革命とは
1つの中心に対して中心化しようとする力学作用に対する
反乱的な力学の理論化と実践にある。
中心なきネットワークの構築方法こそ
局所的な破壊から致命的な破壊への連鎖を
無効化する科学的反乱の方法なのである。
構造の深層において横断し、固体以前にあって、
圧縮力と張力の相互作用で構造を支えているのが
システムの統合力であるのを明かされたにも関わらず
構造に意味を与え続けている
表層的な作用こそが
無意識を無化させているのである。
テンセグリティよりも前に
構造は存在していなかった。
無意識の構造ではなく、無意識からの構造が。