人間が原爆を発明したことよりも、
自然がデザインしたプルトニウムの地球上での存在比と分布を
変化させたことの方が重大である。
核爆発の後、人間の気道を経由して骨と肝臓に沈着した
超ウラン元素プルトニウムの生物学的半減期が
半世紀間もあるからではなく、
46億年間のすべての生命体活動にとって、
プルトニウム は全く不必要な元素だったからである。
「ヒロシマノート」カテゴリーアーカイブ
キノコ雲の外破と内破
真空管が破裂することを、内破(implosion)という。
内側に向かって爆発するという意味である。
この概念は、正しくない。
内破は、重力現象として見るべきである。
ヒロシマの原爆は、空中爆発(explosion)であったから
爆発と共に強大な球状空間が真空化され、
ついに、内部に強力な吸引力が発生した。
このもう一つの重力はやがて、上昇する螺旋運動を形成し、
キノコ雲の球体を形成した。
原爆はけっして都市を吹き飛ばす爆発力だけではない。
原爆の瞬間を表したヒロシマ原爆資料館の最新のCGのように、
爆発の放射(=圧縮力)のみに注目する原爆の物理学には、
内部への吸引力としての張力は不在である。
秩序を見分ける方法は、
もっとも大きなパターンの存在を発見すること以外にない。
そのパターンは、概念によってはじめて投影される。
映像1
最初の原爆のニュースは、共同通信社の特派員による手書きのイラストだった。
キノコ雲の下には、巨大な螺旋状のトルネードが描かれている。
映像2
アメリカ空軍が撮影した高度1万メートル上空からのキノコ雲。
キノコ雲よりもトルネードの方が黒いのは、爆発によって形成された放射性物質を吸い上げているからだ。このキノコ雲は排気と吸引の機能を持っている巨大な掃除機と考えられる。電気ではなく、原子力で作動した最初の掃除機だ。
多くの瓦礫と死体、そして元安川の水を大量に吸引した。
これが後の黒い雨となって落下した。
ヒロシマに川がなければ、もっと被爆者は少なかっただろう。
格差
不公平な格差は、
プルトニウムの秩序と国債を
買い取る不換紙幣から生まれる。
独創性
一つの事柄についてすべてを知る方法と、
全ての事柄について何かを知る方法は、
専門家と博識家との知性の違いではない。
独創性を身につけたい学生たちは、
この学習方法のどちらかを密かに選択してきた。
一つの事柄についての可能な限りの関係性を知る方法から、
既知となった事柄についてのすべての関係性を知る普遍的な方法と
それらを時間順序で蓄積し、他者が自由に閲覧する方法との開発を
ある期間を決めて実践することは、重要な未知の課題であった。
アインシュタインも含めた専門家も博識家も
純粋理論から兵器としての原爆製造は不可能だと考えていたが、
マンハッタン計画は原爆を2年間で開発した。
そして、国家的な規模の共同体による知性の開発の有効性は、
ヒロシマで証明された。
新たな構造と意味の解析と統合は、
不幸なことに、大量殺人兵器の開発からだったが、
それまでの個性に依存した独創性の概念が、
解体した瞬間でもあった。
それから半世紀以上経過したが、
こどもの個性を伸ばして独創性を獲得するための教育は、
独創性に対する社会的な幻想に基づいている。
支持率
内閣支持率は首相の指導力に影響を与える。
一般大衆から気に入れられることが最も尊いことである。
こうして、ヒットラーも大衆から支持された。
そして、エコロジーの推進者になった。
生物兵器
鳥・豚インフルエンザや蜂の蜂群崩壊症候群も、
遺伝子工学による生物兵器である可能性があると言われている。
タミフルは、元アメリカ合衆国国防長官のドナルド・ラムズフェルドが
関与したアメリカのギリアド・サイエンシズ社が開発し、
毎年大量に生産されている。
モンサント社の抗生物質とダニ駆除剤は、
ミツバチのコロニーに使用され、
ミツバチを農業国に輸出しているのも事実である。
これらの関係は、コンピュータウィルスとそのワクチンの開発が
相互補完的なビジネスであることを連想させる。
インフルエンザはいまや大気中を漂う目に見えない第2のダイヤモンドだ。
自ら増殖する兵器に工場は不要だ。
しかし、インフルエンザの遺伝子工学であれ
蜂の免疫システムの低下であれ、
たとえそれが人工的な生物的・化学的な操作だとしても、
これまで自然界に存在しなかった組合せを、
自然は受容したのである。
そして、この科学的事実によって
新しいビジネスがこれまで存在していなかった部門で
利益を上げていることも事実である。
ヒロシマ型モデリング
モデリングは知識にまさる。
しかし、モデリングを本のように
読破してはいけない。
モデリングは理解にまさる。
しかし、モデリングに
形態的な独創性を求めてはいけない。
モデリングは事物にまさる。
モデリングに
すぐに翻訳可能な概念を求めてはいけない。
自然に、ではなく、
自然から、記号は生成されるから。
こうして、原理は発見される。
無限に・・・・
最初のヒロシマ原爆もこのようにして
生成された最初のテクノロジーである。
ハイパーリンクによって意図的に
発見されたのである。
これは核物理学でも、幾何学でもない、
シナジェティクスである。
優先課題
政府や経済評論家が「大不況だ、経済恐慌を回避する」
って言っている間は大丈夫。
でも「国防優先」って言い出したら気をつけよう。
イデオロギー戦争は、
世界の人口増加に歯止めをかける有効な手段だから。
公的軍用資金
大規模な複合企業は、リスクを多様化させ分散化したほうが、
より安全で有益で、より高い社会的信用が得られるノウハウをもっている。
実際、成功した複合体の〈ビジネス〉はますます巨大になる。
こうして複合した巨大企業は、
たいていあらゆる国防用兵器の生産を統合できたので、
表向きの事業が財政困難または負債が返済不能に陥った場合でも、
政府が保証する〈公的資金注入〉に必要な条件を〈合法的に〉満たしてきた。
例えば、アメリカ政府が1970年代のエネルギー危機の直後に行った
ロッキード社への救済措置、
そしてクライスラー社という自動車ではなく、
主に軍用戦車を生産する私企業への数十億ドルの保証付き融資などは、
過去のそして現在の顕著な例である。
ロシア軍の戦車部隊に対抗する新型戦車は、
ハイブリッドエンジンを搭載してもしなくても、
新たな冷戦構造には不可欠である。
スカイプ
この瞬間にスカイプを使っている人類は1千万人もいない。
電話を使ったことがない人類はまだ40億人以上もいる。
世界中を旅してみよう。
飢餓が殺人であることに気づくだろう。
教育が奴隷化であることに気づくだろう。
都市は、淀んだ未来にすぎない。