グランチ」カテゴリーアーカイブ

宇宙のなかの人間(再考)

知的な人間は自分のアイデアの新しさについて、
独創性を得た人間はオリジナリティの教育方法について話すが
宇宙の原理の無限性については沈黙する。

人間はどんな原理もデザインできないことを知り
そのことによって
無限の発明を引き出す方法にはまだ無関心である。

宇宙のなかの人間は
人間の独創性に自惚れて生きていけない。

大気圏がなければ、バンアレン帯がなければ、
宇宙空間では被曝して1日も生存できない。

対称性の破れ(Broken Symmetry)

世界権力構造は、資本主義と共産主義という
イデオロギーの左右対称性を維持してきた。
CPT対称性実験から左右の鏡像性は破綻していた。
対称性の破れは現象への局所的観察結果と見なされた。
しかし、自然は内部と外部の反転操作から
非鏡像的な反対称性を自発的に生成する。
自然は反対称性を含む。

「対称性の破れ Broken Symmetry」1989
反対称性の動くシナジェティクスモデル 
シナジェティクス研究所 梶川 泰司
一つの過程ですべての粒子がその反粒子で置き換わったものは、
もとの過程の鏡像と等価である現象に対する相似律が
シナジェティクスモデルに存在する、

間違いを禁じる規範について

「権力構造が間違いを禁じたことが、隠蔽工作や自己欺瞞、利己主義、
偽装、偽善、倫理的規約、合法的な立法化または合法的な抜け道、
そして利己主義による経済的報酬といったものを助長してきたのである。」
『クリティカル・パス』バックミンスター・フラー(白陽社) 1981
こうして人間にとって過最大の問題、
すなわち「超国家的な企業による権力構造と手に負えないほど
腐敗した権力に対して何ができるか」という問題に直面している。

権力構造は資本主義と共産主義という左右対称性のシンメトリーを維持してきた。
左右対称性は自然の反対称性を含まない。

「対称性の破れ Broken Symmetry」 1989
シナジェティクス研究所 梶川 泰司

概念モデルからテンセグリティ原理を発見

観察行為は物理的で、観察された現象も物理的である。
「観察する行為は観察される現象に影響を与える」という
ハイゼンベルグの発見は、概念は超物理的であるという哲学から生まれた。
1949年、バックミンスター・フラーは、
シナジェティクスの概念モデルからテンセグリティ原理を発見した。

SYNERGETICS RBF 1975

バイオスフィアのインドアへの非常口

大地に働きかけようとしなかったなら死に絶えるように、
バイオスフィアに働きかけようとする時にのみに形成される
自己のテクノロジーなくして生き延びられない。
テンセグリティ・シェルターは、
都市生活者のためのアウトドアへの新たな道具を超えて
バイオスフィアのインドアへの非常口となる。

「クラウド・ナイン」浮かぶテンセグリティ都市 
バックミンスターフラー 1960

放散虫が採用しなかったシンメトリー

イギリスのエデンプロジェクトに対抗したamazon本社「スフィア」に
ジオデシックパターンは選択されなかった。
放散虫が採用しなかったシンメトリーゆえに、
単位体積あたりの重量増加は最大級で
自然の構造とパターンへの完全否定版としての人工物となった。
火星にも裏庭にも適さない。

黒いキノコはなぜ黒いか

巨大な核エネルギーは最短距離を選んだのだ。
原爆で吹き飛ばされたのではなく吸引されたのだ。
大量の地表の放射性物質は1時間後には上空一万メートルまで上昇した。
これが黒い雨となって
夕立のように激しく降下した。
ヒロシマ平和記念館で今日も上映されている原爆の瞬間のCGは
科学的に根拠をもたない黒いキノコの成長である。

アメリカ空軍が撮影した高度1万メートル上空からのキノコ雲。
キノコ雲よりもトルネードの方が黒いのは、
爆発によって形成された放射性物質を吸い上げているからだ。

キノコの螺旋は最短距離

黒い雨は、元安川の水と放射性物質から生成されている。
ピカドン(ヒロシマ原爆)で
一瞬の内に焼かれて吹き飛ばされたという。
しかし、次の瞬間に大量の人間が
川の水と建物の破片とが一緒に吸われて
上空に螺旋を描きながら
成長して黒いキノコの笠を開こうとしていた。

最初の原爆のニュースは、共同通信社の特派員による手書きのイラストだった。
キノコ雲の下には、巨大な螺旋状のトルネードが描かれている。

シナジェティクスの起源

幾何学を表現の手段にする人々は
シナジェティクスを回避するだろう。
幾何学が測量技術を表向きの起源として
25世紀間も沈黙したように、
シナジェティクスの起源は幾何学に先行する。

SYNERGETICS RBF 1975
S Quanta Module in Context of Icosahedron and Octahedron
正多面体間の黄金比率

移動する裏庭

すべての裏庭は後ろ向きにある。
水、食料、エネルギー、シェルターを
統合できるライブ場所として
世界中の裏庭は移動し続ける。
上・下水道と電気のインフラと結合した
表向きの建物(不動産)を陳腐化するまで。
移動する裏庭は火星でも最適化する。

蝉は夕方裏庭の樹木に移動し日没後に羽化を始め、
敵が来る朝までに飛行できる。