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グランチの思考方法

ビル・トッテン氏は、「ルノーにとっては、日産が再生しようがしまいが、
投資した六千億円を回収し自動車産業の田舎であるフランスにはない技術を獲得し、
日産の世界販売網が手に入れば、
それでよいことである」と批判している(『諸君』2000年1月号)。
法律家資本主義は労働者を完全に除外する国家間の企てから始まっている。

法律家資本主義

日産から解雇された8000人以上の労働者とその家族は
今回の「日産のクーデター」を喜ばない。
どちらも株価に群がるいつもの「豚野郎」の国家的ゲームに過ぎない。
ルノーと日産でそれそれ対立する法律家資本主義を
もっとも歓迎しているのは投資家ではなく法律家たちだ。

一時的な存在

万物が流転するように原子核のほとんどは
不安定でありその寿命は有限である。
相互結合の可能性が制限された化学的な化合物は一時的である。

経験も一時的に終わるのは
物理的、経済的、時間的に制限されるからだ。
もっとも制限を受けるのは他者と共有する概念である。
概念はもっとも流転しにくい安定した牢獄に幽閉されている。

動的シンメトリー

自分の外部に存在するモノを見て思考するだけではなく
モノの表面に触れて判断する。
古代ギリシャ多面体は触覚による
大理石の表面のモデリングから生まれた。
結晶学も視覚・触覚を介在した多面体を認識したが
原子核に表面はなかった。
原子配置はモノではなく動的なシンメトリーだった。

擬態資本主義とリア充

義務を遂行する責任感によって社会的な信頼性を得ようとする考えは
ひたすら習慣に従った擬態である。
習慣に基づいた法律化は歴史的に意図的に形成されたものである。
現実は未だに神または会社への責任と
地獄または失業への恐怖で覆われているので、
21世紀のリア充は主に束の間の若い男女間に限られている。

資源と原理との調和

資源は所有されるが、
原理はだれにも所有できない。
発見されるのみである。
発明は一時的である。
発明は資源と原理との調和にしたがって
変動する必要性の元でつねに書き換えられていく。
発明は一時的であるがゆえに、
所有可能な記号システムに置換されている。

大地と根

植物が大地に根を下ろすのは
水分や養分を吸収し、呼吸し、自らを支えるためである。
それらの機能は種族全体が移動しながら維持拡大するために形成された。
植物の終の棲家は、光を求めて大地または海底の移動にある。
植物の栽培技術と引き替えに人間は自らの棲家を固定した。

ガジュマルの根

学習依存という条件反射

教育は学習依存で張り巡らされている。
やがて勉強すればするほど満足する条件反射に夢中になる。
経験と絶えざる実験、そして未知への冒険からのみ理解していく
自己教育プログラムとその教師は外部には存在しない。
外部の教育システムが依存しているのは実はこの先験的な内部装置だ。。

自由を支配するシステム

スマホで買い物する便利さは、
個人データを無償で譲渡して管理分析されていく
近未来を見えなくさせている。
お金を使えば使うほど、
お金を儲ければ儲けるほど
自由をより制限する見えないテクノロジーを理解した時は
自由をシステムが支配する時だ。
PCが労働を軽減しなかった歴史のように。