テンセグリティ構造はジョイントレスだ。
連続したネットワーク全体が超軽量化のジョイントになる。
強い衝撃を受けてもテンション材が破断しないように、
外力を回転運動で効果的に分散するテンセグリティ・ジョイントによって、
より鋭敏に共鳴するテンセグリティ構造を発見した。
Rezonated 30-struts-tensegrity
シナジェティクス研究所 制作 2007年
テンセグリティ構造はジョイントレスだ。
連続したネットワーク全体が超軽量化のジョイントになる。
強い衝撃を受けてもテンション材が破断しないように、
外力を回転運動で効果的に分散するテンセグリティ・ジョイントによって、
より鋭敏に共鳴するテンセグリティ構造を発見した。
Rezonated 30-struts-tensegrity
シナジェティクス研究所 制作 2007年
私は、シナジェティクスの探求を始めてすぐに
新たなシナジェティクス原理とそのモデル群を発見したわけではない。
バックミンスター・フラーに会うまで少なくとも5年間は文通していた。
彼から建築ではなくシナジェティクスを
縁側と裏庭で学んだ最初の学生であったことが
後の膨大なクロノファイルから分かった。
1.あらゆるエネルギーの無料化を達成できるテクノロジーを
支配する世界権力機構が存在する。
2.すでに発見された宇宙のテクノロジーに依存すれば、
「個人が必要とするモノはすべて、すでに支給されている」
という現実を露わにしたバックミンスター・フラーの考えから
私は19歳の夏にシナジェティクスの探求を始めた。
人類に対する外部被曝も内部被曝も、
バイオスフィアにとってはすべ内部被曝である。
内部被曝しないバイオスフィアまでに
バンアレン帯という陽子と電子からなる放射線帯の核シェルターと
40億年間かけて原始大気に蓄積された放射性物質を減らす
微生物システムが必要だった。
バンアレン帯 Van Allen radiation belt 1958年発見
直観と美は、
法律(=記号)と土地という人為的な富による権力作用の中に組み込まれ、
さらに後には、教育や医療、精神分析、
そして大量生産技術なとど相互に連動し統合されることで、
あるいは、宗教と共に除外され続けることで
メタフィジクスを支える独自なエネルギーを失ってしまった。
『宇宙エコロジー』バックミンスター・フラー+梶川泰司 著 美術出版社 2004
超軽量化された飛行機のように、
外観からは想像できないテンセグリティ・シェルターの性能は、
より重要な部分がない構造とパターンの秩序(シナジー)から生まれる。
飛躍的な強度の向上を予測できる情報は
圧縮材や張力材そして皮膜やジョイントなどの
すべての部分に宿らないのである。
より重要な部分を排除するために。
静的で固体的な安定を求める願望こそが無秩序の原因なのである。
テンセグリティの構造安定性を形成する振動は動的秩序をもたらす。
動的均衡を制御する構造は
本質的にアナーキーな(an-archi)主たる存在がない自然の秩序によって、
破壊を遠ざける振動数にするために
絶えず共振しながら安定する。
共鳴型テンセグリティモデル 直径100cm シナジェティクス研究所 制作 2008
テンセグリティ構造の生活器としての可能性をTHE NORTH FACEの40周年で
来日した創業者ケネス・ハップ・クロップ氏と対話した。
バックミンスターフラーにデザインを依頼したモデルがテンセグリティシェルターの内部に設置された。
シナジェティクス研究所が開発した直径6.5m重量30キロのカーボン製のテンセグリティシェルター
ハップ・クロップ氏と共にテンセグリティシェルターの内部にて。青山スパイラル 2008年
シナジェティクスは、
国家も企業も「思考する自由」を行使する人間を雇用できないという
作業仮説(Working Assumption)から始まる。
火星よりも安全で安価で気楽な自動気象装置を個人が複製できる時代に
その作業仮設用(Temporary Working Structure)の
モバイル・テンセグリティシェルターが
もっとも信頼できる全天候用サバイバル生活器となる。
作業仮設用モバイル・テンセグリティシェルターのプロトタイプ
シナジェティクス研究所 制作2008 デザイン 梶川泰司
何かを学ぶことは興味のあることを、
経験することから始まる。
これは簡単なことに聞こえるが、
経験もなくノウハウから学ぶと知識とその起源を愛せなくなる。
失敗を怖れる理由は、社会と両親が抱く目的の「刷り込み」からだが、
興味を抱く理由は、彼らの目的にはない。
外部からプリントできる言葉ではないから。