コスモグラフィー」カテゴリーアーカイブ

細部と全体

「美(あるいは神)が細部に宿る」ばかりなので
原理は全体に宿ることにした。
全体は人間の作り出す美や神ほど
視覚や形態に(あるいは人格的に)拘束されないから、
全体は同時的かつ非同時的に
かつ非物質的に自在だ。

SYNERGETICS   R.B.Fuller 1975
Universe as “A Minimum of Two Pictures”:
Evolution as a transformation of nonsimultaneous events:

視覚的形態(form)から生まれない

あるがままのシナジェティクスモデルを見ることは簡単ではない。
未知の関係は、視覚的形態(form)からやって来ない。
言語がなければ、見えない関係が存在する。
自ら発見したシナジェティクスモデルでさえあるがままではないのだ。
あるがままに接近できるのは
唯一、モデル言語による熟考だけである。

光合成の破壊

少ない光と葉でも成長できるばかりか、
成長と共により多くの光と葉を獲得できる植物の自律型経済には
落葉という再生システムが不可欠である。
外気温が低下すると植物は光合成の装置を分解しはじめる。
自律型経済には破壊システムがある。

独創性を見分ける知の起源

優れた師に遭遇した経験はその後の独創性に深く関与する。
しかしR.B.フラーのような独創性を見分けられる師はしばしば孤立していた。
「環境とは自分以外のすべて、
宇宙とは環境を含むすべて、
環境と宇宙の違いは自己」
が知性と独創性の違いを超えた知の起源にちがいない。

科学論文の口述入力

私のこれまでの数学論文は準備した原稿なしで
少数の他者に口述しながら文字入力されて書かれた。
口述筆記は科学論文という表現に最適である。
原始的な思考力は話から生まれる。
40歳まで私はCADアプリ以外でキーボードを使用しなかった。
今では口述入力は単独で可能だ。

こどもの動く学習環境

21世紀のこどもの学習のための最小限の好ましい環境は
依然、勉強机で詰め込まれた牢獄のような教室である。
子どもが制作できる直径7mのモバイルテンセグリティシェルターは
もっとも科学的で経済的ある。
学習する現実的な環境は
シェルターのモバイル工作室と畑や裏庭に続く森にある。

希少性

すべての経済は基本的に希少性に固執している。
希少性を発明する必要性とそのノウハウさえも教育されている。
欲望に比べて所有する量が少ないダイアモンドを構成する炭素以上に
鉄やケイ素やアルミニウムなど金属類は
地球外ではまれにしか見つからない宇宙的現実とは無関係に。

付加価値に課税する政治システム

バイオスフィアは無償で管理する再生的取引システムによって
酸素の元素存在比を不変的に維持してきたが
全人類が生存のために自由に代謝する膨大な酸素量にはけっして課税しない。
財貨サービスの取引で生ずる付加価値に課税する政治システムは
自然資本主義を永遠に模倣できない。
物質やエネルギーは決して消費できない科学的概念は
教育されていない。

風と波間に漂流する航海者

筏で最も安定する場所は筏の中点が球面に接している場所である。
まだ見ぬ島を水平線の向こうに想像しながら
風と波間に漂流する航海者には球体世界はつねに強く意識されていた。

無数のまだ見ぬ断層に怯えながら惑星の大地を漂流する航海者は
球状モバイルテンセグリティ構造を発見した。