直線的に吹く風は存在しない。
獣道のように風の道は共有されない。
風は風によって向きと強さを変え、
波と共にひたすら流動するバイオスフィアのパッケージなのだ。
止まることなく大地を包み込む
元素の相対比を変えない渦と螺旋なのだ。
その自律的な調整システムは神秘だが、
まだ異常気象と呼ばれている。
台風24号 NASA
直線的に吹く風は存在しない。
獣道のように風の道は共有されない。
風は風によって向きと強さを変え、
波と共にひたすら流動するバイオスフィアのパッケージなのだ。
止まることなく大地を包み込む
元素の相対比を変えない渦と螺旋なのだ。
その自律的な調整システムは神秘だが、
まだ異常気象と呼ばれている。
台風24号 NASA
風向きはベクトルに置き換えられる。
風向きは10分間の平均で表示させる。
高速で移動する航空機には風の解像度をより高く表示する。
ベクトル平衡体は24本のベクトルで包囲され
時間と共に形態が変容する。
総三角形化されたジオデシック構造のベクトルは
双方向に、圧縮力と張力に刻々変換される。
台風の移動は解像度の高い風向き(ベクトル)で表示される。
概念化は重さがない非物質的な思考過程に生まれる。
一方リアリティはつねに物理的だ。
自然の構造の概念化からテンセグリティモデルが発見され、
個人的で特殊な経験はメタフィジカルな変換を経て
ついにテンセグリティシェルターに物質化された。
生活空間はリアリティで再構成される。
直径8m高さ4mの全天候型自律型テンセグリティの
モバイルシェルターの床面積は約50平米である。
夢想家はより大きなシェルターの天頂に
より大きな窓があればあるほど、より夢想するだろう。
最も明るく星々が輝くように、夜がより暗い場所を求めて
いつでも移動できるから。
気候変動期の大雨、暴風、豪雪、猛暑、寒冷に加え
大地震のバイオスフィアに対応する全方位720度に
備えた個人住宅はまだ存在しない。
退避し待機することで静止した富は失われる。
不動産は時代遅れである。
「富とはそれを達成するまでの時間・エネルギー・物質を
計算できる能力である (R.B.フラー)」
エルニーニョ・ラニーニャだけでなく、北極振動や太陽黒点などは
テンセグリティ構造の共鳴作用に直接的に働きかける。
風や雨や雪に変容し、そして距離を超えて満月の引力とその輝きにさえ。
外部と内部の相互作用のプロセスですべての原子核構造は振動し共鳴する。
電磁波(ガンマ線)の吸収、放出と伴いながら。
火星や金星、そして木星が海に反射して輝く時、
月は地球の自転エネルギーによって少しずつ地球から離れて
やがて地球の自転速度が月の公転速度と同じになる未来の
変容する満月の引力のリアリティを想うだけで
Think globally, act locally.の
自惚れた行動原理は時代遅れである。
Think globally, act locally.
この命令形によって人間は支配されてきた。
バックミンスター・フラーがこのエコロジー的格言を考案したとする
科学者、エコロジスト、批評家、翻訳者などは
ローマクラブが企てたとおりの受け売りである。
自然は同時的かつ非同時的に、つねに包括的に
宇宙的に相互作用している。
この現実を転写し、転移し翻訳するモデル言語の生成プロセスはシナジェティクスにある。
出来事の再現は動詞を伴う。動詞は時間に関する言葉である。
バックミンスターフラーはDo more with Lessと表現しなかった。
それはコピーライターによる命令形の格言で終わる。
宇宙の原理を変換する重さのないシステムを発見する毎に
シナジェティクスは自然の働きを
Doing more with Lessingと捉えてきた。
主客は反転している。
doing more with lessing=
より少ない時間とエネルギーと物質でより効果的な作用を為す概念は、
シナジェティクスによって
doing everythig with nothingにまで極限化できる。
テンセグリティシェルターは無為自然に接近する物理的な手段である。