シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ

「窒息ポイント」再考

情報の監視と共に支配は深く浸透するが、
履歴を抹消できる「消しゴム人間」たちは
SNSから始まる行動や言動を完全に透視できる。
真実を抜け目なくシュッレダーにかければかけるほど
内部支配をもよりランダムに分断していく。
自由を監視する以上のエントロピーは存在しない。

「テロリスト」を捕まえるはずだった監視システムは
民主主義を妨害するために使われる。
(特定)秘密保護法はアメリカがデザインした。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/49507?page=4
図3(Trans-Pacific Express)盗聴プログラム「STORMBREW」の一部としてNSA文書に記載された国際海底ケーブル「トランス・パシフィック・エクスプレス」。日本の接続地点は「Shinmaruyama」(新丸山)と表記され、「窒息ポイント」と呼ばれる侵入地点、米西海岸の「BRECKENRIDGE」につながる。

真の起源はどんな規範にも変換されない状態でやって来る

生存への挑戦とその困難さがどんなに重圧的であろうとも
個人の独自な経験が生む違いが前例のない変化の兆しとなる。
世界に異なる個性を求めることが目的だとしたら、
最初の重要な変化は起こらなかっただろう。
真の起源はどんな規範にも変換されないほど、
野性的で非言語化された状態でやって来る。

シナジェティクスは、ギリシア幾何学を陳腐化しただけではなく、
25世紀間も存続した多面体(solid)の固体概念を破壊したのである。
テンセグリティは、今後、数千年間も存続するニューモデルである。

他者の自由度を減らすことなく他者の生存に役立つ構造デザイン

鯨を捕獲するための狩猟用カヤックは、
防水性に富んだアザラシの毛皮コートを
転覆しても沈まないように
船体デッキを覆うまで存在していない。
他者の自由度を減らすことなく、
他者の生存に役立つ構造が存続しえるかを考察する時に
構造デザインは初めて生存段階の有用性からリセットされる。

狩猟用カヤック
狩猟用カヤックは、荒波で沈没する危険を減らすために
クローズドデッキのデザインで構造を進化させた。
構造的には獣皮ボート(skin boat)

自然の原型は外側からではなく内側から

発見されたシナジェティクスが
直ちに人間の意識を変容することはほとんどない。
継承された数学幾何学的概念が
その意識を規定していることが
観察者のシナジェティクスの発見を阻んでいる。
自然の原型は集団的に概念化される前に
観察者の外側からではなく内側からもたらされる。

内部と外部は相補的で変換可能
SYNERGETICS RBF 1975
Fig. 1032.31 Concave Octahedra and Concave Vector Equilibria
Define Spherical Voids and Energy Trajectories:
“Concave octahedra” and “concave vector equilibria”
pack together to define the voids of an array of close-packed spheres

教育された分類と分割の癖

Truth is completely spontaneous. Lies have to be taught.
バックミンスター・フラー

デスクトップから離れて探査するだけでは、
完全に自発的な発見には遭遇できないだろう。
教育された分類と分割の癖は
全体から目を反らすばかり。

部分には非対称性があるが、
全体には対称性が形成される
シナジェティクスモデルは
教育された「分類と分割の癖」を破壊しなければ
発見できない。
またそれを再現する制作も困難だ。

SYNERGETICS RBF 1975
Fig. 458.12 Folding of Great Circles into the Icosahedron System:
The 15 great circles of the icosahedron folded into “multi-bow-ties”
consisting of four tetrahedrons each.
Four times 15 equals 60, which is 1/2 the number of triangles on the sphere.
Sixty additional triangles inadvertently appear,
revealing the 120 identical (although right- and left- handed) spherical triangles,
which are the maximum number of like units
that may be used to subdivide the sphere.

シナジェティクスの脱・方法序説

バックミンスター・フラーが、幾何学研究者であったことは一度もない。
シナジェティクスは幾何学からは始まらなかった。
学者の考えの寄せ集めによる学習よりも
探査によって経験された事実から
秩序を発見していく峻烈な操作主義によって
初めてシナジェティクスが形成されていく。
シナジェティクスはシナジェティクスを分割して分類しない。
この包括性の探査方法は、他に類を見ない脱・方法序説となる。

バックミンスター・フラーのシナジェティクス
脱・方法序説 intuition=cosmic fishing

国家組織という機会のちっぽけな鋲

「決して職務についてはならない。
そんなことをすれば人は全く十把一からげの人間に、
また国家組織という機会のちっぽけな鋲になってしまう」
(19世紀のデンマークの哲学者 キルケゴール)
自己とはひとつの関係、
その関係それ自身に関係する関係ならば、
職務と国家との関係が最初に除外されるという
彼の発見なければ「実存主義」は存在しなかっただろう。

シナジェティクスにおいては、
自己という観察者が除外されるなら、
真実、美、対称性と自己との6つの関係は存在しない。

SYNERGETICS   RBF 1975
Fig. 542.02 Tetrahedral Analysis of Plato’s Triad:
The triadic concept of Beauty, Symmetry, and Truth
inadvenently omitted the function of the observer.
The tetrahedron is the unique symmetrical set of minimum interrelationships.

無人グライダーの超軽量の翼とその生産工場

植物が自らの種子を全方向により遠方に
空輸する超軽量の無人グライダーの翼は、
螺旋状に飛行して滞空時間を延ばして
より高度を上げるチャンスを得るために
僅かに左右非対称にデザインされる。
それらは球状正四面体の果実の内部空間に
予め対称的にパッケージされ、さらに、
この強固な格納庫は無数のグライダーの生産工場を兼ねる。
かつて森に移動して群れで生存した植物は、
森から離脱するために、遂に飛行する機能を獲得した。

ハネフクベ(Alsomitra macrocarpa)(Wiki)
熟して割れた果実からグライダー状の羽根を付けた種子が落下・飛散する

地球温暖化説の終焉(There is no climate emergency)

化石燃料による温暖化で人類は滅亡する。
この温暖温暖化人為説を推進する科学者は
自然災害を回避するテクノロジーに関与しない。
温暖化人為説でデータの歪曲捏造を主導するのは
科学者でなく政治勢力だ。
気候変動の危機説も、食料・エネルギーの欠乏説と同様、
不安と無知を拡大する新たな方法だ。
不安と無知は、今でも「分断と征服」を効果的に推進できるからだ。

「温暖化対策を含めた環境運動は、新興宗教としか思えません。
なにせ非科学のきわみですから。」
(「ガイア仮説」以後のジェームズ・ラブロックへのインタビューから)

南極大陸の氷は増加している。NASA

テンセグリティはモバイル生活器の元型

バックミンスターフラー研究所の
60トンものクロノファイルを検証した時、
驚くことに、テンセグリティ概念の発見とそのモデルに
ケネス・スネルソンはまったく関与していない事実が分かった。
彼がフラー独自のテンセグリティ概念を使用したこと以上に
その原理を構造として開発していないのだ。
つまり、美的価値に絶えず惹かれて
古典的表現様式へ固執する行為こそ
反シナジェティクスであり、
シナジェティクスの発展に貢献したとは考えにくい。

スネルソンが自分芸術作品に対して、
フラーのテンセグリティ以外の名称を考案していない事実は、
独創的な表現様式へ固執する行為にも反する。

テンセグリティ構造は、人類のためのモバイル生活器である。
展開型テンセグリティ構造 直径11mの縮小モデル図面  
制作 シナジェティクス研究所 梶川 泰司
バックミンスター・フラー生誕100年祭 1995 ニューヨークで展示