シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ

自律する自然の構造物

住居にはまだ誰も採用していないが
放散虫やウイルス、そして
われわれの細胞から隕石やナノチューブまで
テンセグリティはありふれた構造だ。
先験的デザインが豊富に存在するにもかかわらず
社会はつねに宇宙から遠ざかっている。
テンセグリティが超軽量で経済的に
自律できる自然の構造だから。

落雷と隕石の衝突からも発見されるフラーレンは
ダイヤモンドよりも硬いテンセグリティ構造。
粒子と波動の二重性がある粒子は安定している。
Fulereno C540.

思考の幾何学・シナジェティクス

バックミンスター・フラーの独創性が
シナジェティクスを体系化したのではない。
シナジェティクスが独創性を引き連れてくるのだ。
自然がシナジェティクスに
にじり寄って来る時、
シナジェティクスは家畜化されない
思考の幾何学となる。

ハイイロオオカミ 
イヌはオオカミが飼い馴らされて家畜化した

自律する空間構造の経験

子どもの時に
テンセグリティモデルを自分の手で作成して
部屋に吊り下げるまでの経験から
空間は自分で作るという考えが自発的に生まれる。
自律する構造を純粋に相補的に分離された
圧縮力と張力という相互関係から
組織化する経験は言語形成に関係する。
空間と宇宙は社会ではもっとも分断された
不均質性をもつ概念である。
 
放散虫は水中の疑似無重力空間で共鳴している。
共鳴はサバイバル機能に違いない。

つねに環境と共鳴するテンセグリティ(再考)

テンセグリティに振動していない瞬間は存在しない。
テンセグリティはつねに環境と共鳴している。
光でさえ電磁波であり物質系が
基底状態に移るとき共鳴放射する。
その振動とその音に気がつき難いのは
われわれの感覚器の限界を超えた振動数だからではなく
感覚器自体がつねに自己のざわめきで振動しているからである。

テンセグリティシェルター構造 プロトタイプデザイン・制作 2008 
シナジェティクス研究所 梶川 泰司

自己規律と内的経験

フラーからシナジェティクスを直接学んで予想外だったことは、
シナジェティクスモデルを模写から学ぶよりも
自然の原理を物質化する過程で生じる完全な理解のみが誘導する
自然の原理を自ら発見するための自己規律の優位性だった。
それが科学的な方法に属さないとしても
内的経験から生成される自然を観た時だった。

微生物による根からの内的経験は外部化される。

共鳴テンセグリティは弦楽器

張力調整にターンバックルを使用すると
テンセグリティの共鳴作用は減衰する。
それは致命的なエンジニアリングだ。
弦楽器の弦に金属部品がぶら下がっていないように
テンセグリティは弦の純粋な振動数で調律すべき楽器だ。
テンセグリティには見えないターンバックル機能がある。

テンセグリティ構造の共振作用のための
オリジナルの外力分散ジョイント 2011
制作シナジェティクス研究所 構造デザイン 梶川 泰司

コウモリ傘はテンセグリティ構造

コウモリ傘は
コウモリが採用した自然の折りたためるテンセグリティ構造の
プロトタイプである。
強風で傘がひっくり反って漏斗状になる場合
傘の強度が増大するのは
皮膜の表面張力によって圧縮力も飛躍するからだ。
アウトドア用のドーム型テントはこの原理を利用している。

傘の強度が飛躍的に向上する場合

バックミンスター・フラーの最初の発見と発明

テンセグリティを知らぬまま、
ロックンロールを聴きながら
幾何学や3DCADをやるなんて、
ましてジオデシック構造をデザインするなんて
無駄なことだ。
フラーの最初の発見と発明である
テンセグリティ原理とその構造を
遺伝子レベルで共鳴できないなら、
非共鳴型の学校に行くしかないだろう。

飛行中のコウモリは、風に共鳴するテンセグリティ翼を採用するために
毛細血管はテンションネットワークを形成する。

最後のバックパックはインドアへのトリムタブ

大気圏外宇宙への移住には
水と食料とエネルギー、そして住居を安全に確保する
テクノロジーが必要になる。
一方、最後のバックパックによって
裏庭がもっとも身近な小さな惑星になる。
富裕層がこの小さな裏庭の「宇宙の富」を見捨てた時、
アウトドアはもっとも高価で危険な大気圏外に移行したのだ。
最後のバックパックはインドアへのトリムタブだ。

世界初のプロトタイプ
モバイル・テンセグリティシェルター 2008
直径6.5m 重量30kg 構造材はすべてカーボン製
シナジェティクス研究所 制作 構造デザイン 梶川 泰司

シナジェティクス編集者アップル・ホワイト

シナジェティクス大全1,2の編集を
半世紀間も従事したアップルホワイト氏は
今後150年続くと考えていた。
彼がカリフォルニアでの
私のシナジェティクスワークショップに参加した時、
その朝食会で聞いた最後の編集後記だった。
以後30年間、私はシナジェティクス3に着手している。

SYNERGETICS RBF 1975
Duo-Tet Star Polyhedron Defines Vector Equilibrium Involvement Domain

A Note on Collaboration
The discoveries, concepts, vocabulary, phraseology-every word- and entire writing style of this book originate exclusively in the mind of R. Buckminster Fuller. My role has been strictly editorial: identifying, sorting out, and organizing the presentation of five decades of Fuller’s thinking, continually confronting the author with himself.
E. J. A.