シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ

ジオデシック・テンセグリティ構造のパイオニア

建築家ショージ・サダオ氏は、
バックミンスター・フラーと共にジオデシック・テンセグリティ構造のパイオニアである。
彼は夜間のスパイラル会場での組立時に突然やってきた。
私の発見した超軽量のテンセグリティ構造の
組立時間と重量と直径に強い興味を抱いていた。
それこそが構造の基本性能だからだ。

1967年のモントリオールのアメリカ館の設計で
ゴールドメダルをバックミンスターフラーと共に受賞(1970)

ショージ・サダオ氏へのインタビュー(全2回)2018
http://www.oralarthistory.org/archives/shoji_sadao/interview_01.php

Tensegrity by R. Buckminster Fuller
http://www.rwgrayprojects.com/rbfnotes/fpapers/tensegrity/tenseg01.html

大黒柱が存在しない元型

すべての権力構造にとっての驚異は、
超軽量テンセグリティ構造のような「存在の耐えられない軽さ」ではなく、
より重要な部分、または
もっとも重要な大黒柱が存在しないシステムが存在する
宇宙の元型に対してである。
中心がなくとも破綻または破断しないテンセグリティ社会を
形成する個人の試みにある。

海に浮かぶ船のように大気圏を浮遊するテンセグリティ

自律する超軽量モバイル・テンセグリティシェルターの
強度と剛性を計算できる構造家は未だ存在しない。
構造計算の理論は原寸大プロトタイプの破壊実験から生まれる。
テンセグリティは海に浮かぶ船のように大気圏を浮遊する構造物にデザインできる。
テンセグリティは浮力によってモバイルする。

シナジェティクス研究所は、2008年超軽量テンセグリティ構造の構造とパターンを発見した。
テンセグリティ構造は、海に浮かぶ船のように大気圏を浮遊する構造物である。

モバイル・テンセグリティシェルターはシナジェティクス研究所が研究開発した生活器 制作 2008年

「存在の耐えられない軽さ」

「存在の耐えられない軽さ」ゆえに、
球状テンセグリティ構造の強度と剛性は想像を超えていた。
私は新たな「構造とパターン」を発見し、
同時にシナジェティクスの用途開発におけるシナジー的な現実性を証明した。
材料提供した東レのエンジニア全員が見学。
アセンブル120分。


シナジェティクス研究所の自律したモバイルテンセグリティシェルターのプロトタイプ 
直径6.5m 30kg カーボンテンセグリティ
2008年制作 青山スパイラルにて

テンセグリティ・シェルターの内部 直径6.5m カーボン製

テンセグリティ構造の生活器としての可能性をTHE NORTH FACEの40周年で
来日した創業者ケネス・ハップ・クロップ氏と対話した。
バックミンスターフラーにデザインを依頼したモデルがテンセグリティシェルターの内部に設置された。

シナジェティクス研究所が開発した直径6.5m重量30キロのカーボン製のテンセグリティシェルター
ハップ・クロップ氏と共にテンセグリティシェルターの内部にて。青山スパイラル 2008年

目的意識(Know Why)

ノウハウ(Know How)は、知識である。
知識には、何かを知るための動機(目的意識=Know Why)は含まれない。
しかし、動機には動機とは何かを知る経験が含まれる。
優れたノウハウを模倣することは学習であるが、
固有な動機を模倣する人は詐欺師である。

考える自由( Freedom to Think)

誰でも生きるために生活費を稼ぐ必要性によって
非効率的にならざるを得ない場合、
間違った自惚れに支配されやすくなる。
考える自由さえも経済に支配され、
ただ生きている情況を信頼していない他者と共有し始める時に、
微かに絶えず押し寄せる考える自由は宇宙に属する。

「互いに掛け替えられる」存在

どんな製品にも理論にも死が訪れる。
「掛け替えのない」アイデアは存在しない。
アイデアは無尽蔵的に、欠点は次々と発見される。
そして、人間が思考した存在ではない原理だけが生き残る。
92の有限な元素が「互いに掛け替えられる」ように。

予測的デザインサイエンスの最優先課題

テンセグリティ構造をより少数のアボリジニ(aborigine)のための
生存装置としての生活器をデザインすることは、
最晩年のバックミンスター・フラーが次世代に託した
予測的デザインサイエンスの最優先課題の一つであった。
実際、その35年後の奪われた大多数でさえ
より少数に分裂した情況にいる。