シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ

思考のレシピ(recipe)

考えることよりも、考える方法を考えることは少ない。
考える方法はいつも他人の思考だ。
ほとんどのレシピは何かを準備するために
命令を受け取る側の手順書であり、
優れた結果をもたらす幻想を抱かせる。
人々がレシピに従順になるように
胃袋からも絶えず訓練させられる。

問題を解くよりも問題を作る思考力

問題を解く一般化された方法の学習よりも
独自な問題を作る方法の考案は困難になる。
独自な問題を作る曖昧さと共に生きるプロセスは
理不尽なほど主観的になりがちだ。
経験を有用性に変換する思考力は
その環境に属する主体が
自ら固有の解くべき問題に変換する方法に始まる。

他者の助言=Think different

他人のアイデアとの違いを求める行為から
独創性は生まれない。
独創性は自己の無数の経験の秩序化に関わっている。
その結果、どんな他人のアイデアにも
似ていないアイデアが生まれるのである。
「Think different」は
物事を変える行為を外から見た時の
他者の助言だ。

縮小モデルの機能

デザインサイエンスで原寸大モデルを制作する時、
クリティカルパス法を採用する。
原寸大の前に作成される縮小精密モデルでは、
現実の機能のすべてが物質化される。
つまり、縮小モデルで起こることは原寸大モデルでも再生される。
シナジー作用は縮小拡大操作の影響を受けないからだ。

自然が為す偶然(プリセッション)

無農薬の自然農は、耕さない自然に属する。
発芽玄米から発酵玄米も自然に属する。
ある発想からの発見も自然に属する。
作為的なことが何も行われない領域が存在する。
無為自然が為す偶然(プリセッション)によって時折気づかされるが、
自然の目的とその過程は客観的な観察からは認識できない。

ブラックボックス・テスト

EVが加速度的に普及しインテリジェントになる近未来は、
ブラックボックスとホワイトボックスの複合段階になる。
政治システムが明らかに議会制民主主義のブランドで偽装したブラックボックスのままなら、
正しい処理が行われているかを公開で確認テストできない非インテリジェント社会だ。

風のベクトルを変換する構造

森のワークショップで
アルミパイプで構成された直径2mのテンセグリティ球を制作した時、
風が吹くと複数のパイプから
最初はかすかだがやがて遠くまで届く低い美しい共鳴音を発していた。
見えないベクトルは変換される。

夜明け前に、獣たちもにじり寄ってきた。
それは海から来て森と邂逅した張力の囁き声だ。
魚も鳥も樹木も固有な張力で覆われている。

電磁誘導

元型モデルの発見は自然の観測可能な対象やプロセスに関する科学ではない。
元型モデルは直観的モデリングからモデル言語への変換過程で発見される。
直観は教育や政治的イデオロギー、宗教によって衰弱させられてきた。
直観的な思考回路は先験的デフォルトとの電磁誘導から生まれる。

シナジェティクスの量子モデル

数学は、人々にとって単に数字を扱うと考えられているが
構造とパターンを探査する科学である。
シナジェティクスは、発見された構造とパターンが
数字と相互変換可能な宇宙の元型モデルを可視化する科学である。
バックミンスターフラーは、
プラトン学派の正多面体(Platonic Solids)が
数千年間も引きずった静的で固体的な宇宙観を破壊したのである。

バックミンスターフラーが1960年代に発見した量子モデル A、B Quanta Module