シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ

自己と自己との主観的関係

科学論文は客観的事実に基づいて記述される。
しかし自己と自己との主観的関係を除外して記述される場合
その論文は科学的な独自の発見と経験が含まれていない客観的記録となる。
「宇宙とは自己を含むすべて(バックミンスターフラー)」に対する記述こそが科学的事実を生む。

大気圏内救命具

「ピアノの蓋が救命具の最良のデザインではない(バックミンスター・フラー)」ように
学校の体育館は避難所の基本機能をもっていない。人々は今も冷たい海の上で浮遊している。
大気圏外宇宙で879日間も平和に暮らせるテクノロジーがあるにもかかわらず。

原型に変換するテクノロジー

発見された構造とパターンの原型を実用的段階にまで変換する過程には
試行錯誤という懐胎期間が介在する。
風速35m以上の暴風雨圏に耐えたシェルターは
放散虫や花粉が採用した形態と類似している。
しかし、異なる生命種が独自に生存できるスケールに変換するテクノロジーは同一ではない。

秩序

発見された宇宙の原理が互いに矛盾しない事実は科学的に説明できない。
科学は互いに調和する無数の原理からなる秩序を前提にしている。
しかしこの前提は現在の科学教育から除外されている。
秩序をもたらすのは政治と経済だという前提を維持するために。

安全率とエコロジー

安全率に基づく人間による改善や改革は
ほとんど何の危険(リスク)も負わないシステムを考案し、
過去最強、最大規模のリスクを容認する。

自然はエコロジーという不可視の安全率で絶えず維持されている。
最悪の状態を排除した試行錯誤に陥った生物は短命である。

局所的な自動気象装置

人間以外のすべての動物は与えられた環境に適応していく。
人間は自ら環境を変えた結果に適応させることができる。
最軽量のテンセグリティ・シェルターは局所的な動く自動気象装置である。
シェルター内部の畑と微生物さえも移動可能だ。

大地に依存する構造の終焉

バイオスフィアの陸地と海の形状と面積はつねに変動している。
30%を占める陸地は人類が長期に居住できない外部である。
アウトドアという単純な概念の根底に隠れているものを完全に解放しなくてはならない。
バイオスフィアの変動期には大地に依存しない自律型構造のみが
安全な個人用シェルターになるだろう。

破壊に至る方法の実験

原寸大の構造モデルの破壊実験から新たな理論を形成し
その実用的な利用方法に到達する可能性が高いのは
自然の構造原理がまだ十分に理解されていない段階だからだ。
理論から実験を開始するよりも、
破壊に至る方法の実験がテンセグリティ構造自体をより単純化するのだ。