シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ

機能はそれ自体では存在できない

機能はそれ自体では存在できない。
機能は他の機能とのみ相補的に共存する。
柔軟な強度をシナジー的に形成するテンセグリティ構造においては、
張力と圧縮力は非同時的にまたは同時的に共変動する。
それは現象からでしか認識できない。
最初に構造モデルありきである。

SYNERGETICS RBF 1975

豪雨による破壊的段波

豪雨による段波はその進行につれ分散し分散波列を形成し
波状段波となりより破壊的となる。
小さな河川で頻発する段波の原因のほとんどは戦後の人工林の杉林にある。
土木工学では破壊的段波の防御方法は高コストである。
人工林の杉林を雑木林に変換する科学はもっとも経済的である。

螺旋には2種ある(helix & spiral)

平面上で三角形を形成するすべての直線は
その平面を円筒または円錐に変換すればすべて螺旋(helix)を形成する。
したがって円筒または円錐上で互いに隣接する2点間を結ぶ螺旋は
つねに最短距離である。しかし平面でのスパイラル(spiral)は最短ではない。
DNAは螺旋を形成する。

多孔ネットワーク

環境に作用する経験と実験のすべてに全体パターンが関与する時、
そのパターンには開始と停止がある。
テンセグリティシェルターは台風の外力によって
あるいは居住者のクシャミでさえ構造をより強化する。
穴だらけのテンセグリティ・ネットワークにはその機能がある。

SYNERGETICS RBF 1975

作業仮説

テクノロジーを推進する人間には
そのテクノロジーが他者を虜にする制限に束縛されないまま
自らの作業仮説を自由に探求し発展させる権限が与えられる。
その作業仮説には誰の許可も要らないが
テクノロジーとして大規模に発展させる権限は
政治システムから委譲または横取りされたものだ。

創造的模倣

優れた知識の違いから独創性が始まり
優れた知識の自己学習が教育であるならば、
あるいは淘汰された知識の反復学習であるならば
学校や企業の教育のほとんどは優れた詐欺師たちの競技に過ぎない。
創造的模倣は彼らの妄想である。
それは直観と経験の欠乏から支持されてきた。

一粒万倍は利子率の起源を破壊する

金利が高くなれば貯蓄することで貨幣をより多く手放す。
さらに債権などの金融資産を保有することで
利子を得るための貨幣的利子率によって、
貨幣の最初の抽象的な互換性から遊離していく。
しかし光合成による稲作ほど利子率が高いものはない。
子牛が生まれて群れが増殖する利子率の起源と概念を
破壊する稲作の利子率は一粒万倍と言われてきた。
余剰生産性の概念を超えたリアリティがある。
それはエントロピーへの見事な反対称的な反例でもある

平均的課題は経験を排除する

教師は宿題を日々こなすことで自発的な興味を失わせる実験が好きだ。
自己学習のための平均的課題から興味は教育できない。
興味は非同時的で集中的にやってくる。
問題を解く方法の反復学習よりも
経験から秩序を発見する方法を独自に経験することで
興味はより加速するだろう。

電磁気学的ネットワーク

日本にしか生存できない麹カビの特殊性は
異なる微生物コロニー間の電磁気学的ネットワークの
構造安定度性に支えられているはずだ。
テンセグリティモデルの不連続の圧縮材を統合する
張力材の連続したネットワークの振動数から
それを制作した人間の固有情報が瞬時に伝達されるように。

SYNERGETICS RBF 1975
Tensegrity Tetrahedron with “Me” Ball Suspended at Center of Volume of the Tetrahedron

複合発酵プロセス

稲作の土壌にもどぶろくにも微生物群のコロニーの共生を
誘導する自然の自律的調整機能が大きく関与している。
それは顕微鏡のない時代の微生物学の起源ではない。
異なる微生物間の電磁気学的ネットワークの発見と
そのネットワークによる微生物との対話から
その先験性がシナジー的技法にまで翻訳された可能性がある。