テンセグリティ」カテゴリーアーカイブ

無為自然 =Doing everything with nothing

モバイラーほど誰かと繋がっている。
真のモバイラーなら
全天候性の自律型テンセグリティシェルターで
太陽系の誰かの裏庭に静かに住むだろう。
無為自然に接近するために
水とエネルギーと食料を自律的に生産するシステムは
それ自体劣化し難い。
人間以上により無為自然と繋がるだろう。
無為自然とは、
Doing more with less から
Doing everything with nothingへのプロセス。

火星のモハベ・クレーター(NASA)

最初の遠隔技術(Remote technology)

圧縮力は局所的で
張力は全体的に機能する。
学習は部分的で
理解は全体的に機能する。
念入りに作られた概念は
システマティックであるがつねに部分的である。
完全な機能を具現化してきたのは
手と頭との想像力である。
動作の遅延がなく、
触覚の伝送もできる最初の遠隔技術である。

遠隔操作の二足歩行ロボットの開発では
二足歩行のアルゴリズムを絶えず修正し
現実世界で自らの想像力をテストできる。

シナジェティクス元型論

神話学には元型という概念がある。
哲学的な形相のように、
人間の集合的無意識の観念が特定の形式で想起されてきた。
シナジェティクスは
宇宙の構造とパターンの元型を物質化する過程で
テンセグリティ構造を発見した。
インテグリティ(Integrity)の可視化は
自然を観察する行為からではなかった。

Nucleated Cube: The “External” Octahedron
SYNERGETICS RBF 1975

テンセグリティ構造における遅延と逸脱

遅延と逸脱は生命全体に起こり得る。
テンセグリティ構造においても
伝達速度の遅延から共振作用が生まれ、
外力分散という逸脱システムが
張力材の破断回避だけではなく、
システムを通過したエネルギーが
システム全体をより強化する。
生命と非生命の境界線は再び曖昧になる。

テンセグリティ構造化したハリセンボン
肉食性で海底の貝や甲殻類、ウニなどを捕食

バックミンスター・フラーとの出会いについて

インタビュー;「世界を探査するモバイラーはノウホワイト(know why)と対話する。」
感じたことをいかに隠せるかを
学ぶのは、早い時期だ。
本に書いてあることを
いかに自分の考えとして表現する技法を
習得するのはそれほど難しくない。
これらの二重性は、群れとして生存するための
条件反射から形成される。

多重の共鳴音

風が吹けば、共鳴テンセグリティ(直径320cm)から
多重の共鳴音が聞こえてくる。
風を受容する共鳴波に圧倒されるのは、
中心部で球面波がほぼ相殺される瞬間の
青空と対比的な無音の空間だ。
旋律、リズム、ハーモニーからなる音楽を超えた
原始の洞窟の中で聞く純粋な無音なのか。

共鳴テンセグリティ(直径320cm)2015
制作 シナジェティクス研究所 梶川 泰司

第2の重力

魚が海槽に捕獲されてるように
鳥が空籠に繋がれているように
圧縮力が張力(第2の重力)によって幽閉された
テンセグリティ構造は、
大気圏内を浮遊し、
大地をモバイルすることができる。

モバイルテンセグリティ構造 
制作 シナジェティクス研究所 2008
構造デザイン 梶川 泰司

5個の正4面体は正12面体を構成する(Fivenes)

同型の正4面体が他の4つの同型の正4面体に
互いに同時に接している時、
すべての正4面体の頂点は正12面体を構成する。
この構造とパターンの原型を直観した後、
正12面体に厳密に内接し相互に接する
5重の正4面体との双対関係(Fivenes)を証明した。
正多面体間で唯一の多重双対構造である。
この構造は、非共鳴型テンセグリティ構造でもある。

Five Tetraは正12面体を構成する(Fivenes) 梶川 泰司 1986

シンメトリー構造の共振誘導結合

あの空間構造の内部には
身体に及ぼすまだ未知の関係が潜んでいる。
シンメトリーの関係だけから説明できない
共振するテンセグリティには
怖れを感じるだろう。
重厚なステンレスパイプの圧縮材を
屋外彫刻のために選んだ
ケネス・スネルソンがまったく知らない
電磁気学的原理だ。

SYNERGETICS RBF 19875
共振誘導結合