テンセグリティ」カテゴリーアーカイブ

プロトタイプの変容

量産するために
プロフェッショナな集団性でデザインした
プロトタイプが
一人の人間が自分のためだけに制作した
個人用プロトタイプよりも
より安全でより軽量でより剛性と強度があり、
より経済的であるとは限らない時代にいる。
個人的利益が目的ではない原型デザインの段階から。

動く自律的受容器

気象変動から生まれる
豪雪や暴風雨などの外部の衝撃を絶えず分散する
モバイル・テンセグリティシェルターは
不安と悲しみ、
改善の余地のない現実に囲まれて生きる苦難を
互いに分かつ友情と愛のように振る舞う、
自律的に動く受容器として物質化した
最初の共振的構造なのだ。

生活器

シナジェティクスが宇宙に内在された先験性との関係から
生活器としてのテンセグリティ構造を模索する時、
形態に対するデザイナーの独創性という
ほとんど資本主義の目的化された副産物から
不可視の張力機能の物質化は不可能だ。
それは、誰も未だデザインに成功していない
超軽量モバイル生活器の歴史が証明している。

生活器をデザインする

現代の個人は、購入可能な既製品部品から家電や自動車や飛行機を再構成できない。
例えば自動車部品のすべてを調達し再構成できても、
新車を購入するほうが遙かに安価になるシステムで暮らしている。
デザインサイエンス講座では
モバイルテンセグリティ(生活器)を構成するすべての部材を
既製品から構成する方法をデザインする。

超軽量シェルターの複製のための原型

縮小精密飛行機での有人飛行テストは航空機の開発では必須である。
自らを五分の一人間に縮小できたなら
デザインサイエンス講座で作成した
縮小精密テンセグリティモデルにすぐに居住できる。
すべてを既製品で構成ですれば、
もっとも経済的な超軽量シェルターを
複製するための原型が発見されるだろう。

風のベクトルを変換する構造

森のワークショップで
アルミパイプで構成された直径2mのテンセグリティ球を制作した時、
風が吹くと複数のパイプから
最初はかすかだがやがて遠くまで届く低い美しい共鳴音を発していた。
見えないベクトルは変換される。

夜明け前に、獣たちもにじり寄ってきた。
それは海から来て森と邂逅した張力の囁き声だ。
魚も鳥も樹木も固有な張力で覆われている。

実践的デザインサイエンス講座

シナジェティクス研究所のデザインサイエンス講座生による縮小モデル制作の開始。
原寸大のモバイル・テンセグリティシェルターが
既製品との結合の自由度の拡大によって
それまで予測できなかった実践方法をつねに再定義しながら実践する結果でないなら
シナジェティクスの探求は幾何学で終わるだろう。

反転するリダンダンシー

テンセグリティ球においては、リダンダンシー、
すなわち想定される最低限の負荷と要求される最低限の性能に対し、
それより多めかつ大きめに設計されたこれまでの「余裕」や「余地」は反転する。
より大きい直径のテンセグリティ球の構成要素を
より細く軽くする自然の非物資化の過程と実在によって。

疑似無重力圏で形成される放散虫のテンセグリティ構造においても
地上のリダンダンシーは反転する。

エンジニアリングの起源

エンジニアリングの起源は海にある。
浮力の利用はアルキメデスの法則の発見よりも遙かに先行するが、
岩石での浮遊は不可能であった。
巨大なテンセグリティ球は穴だらけでも大気圏を浮遊する。
浮力の数学的計算方法よりもつねに
自然科学的な法則の発見が先行する。
地球惑星ではそれ以上はできない。

クラウドナインー浮遊するテンセグリティ都市 RBF

共振から共鳴へ

地震の揺れの周期と建物の固有周期(建物が1回揺れる時間)が一致すると
建物の揺れは増幅される。
この共振作用は建物を破壊する。
外力の分散機能が構造を共鳴させるテンセグリティは、
共鳴振動によって構造をより強化する。
原子核が固有の周波数の電磁波と相互作用した結果
共鳴振動を引き起こす核力に変換されるように。

30struts-Tesegrity シナジェティクス研究所 制作
張力材は連続した一筆書きのネットワークを形成する。