テンセグリティ」カテゴリーアーカイブ

気候変動期の人間の生存方法

空間はまだ解明されていない。
空間の幾何学は存在しない。
シナジェティクスは局所的な原理が集合した領域を扱う。
気候変動期に使用されるモバイル・テンセグリティシェルターは
単位体積あたり最小限のエネルギーと物質を投入した領域を形成する場合を
最適化するための数学が応用された段階にある。

非物質化する構造とパターン

テンセグリティは、構造の最後の形態(Form)ではなく、
非物質化の過程を最初に可視化した構造とパターンのモデル(Model)である。
テンセグリティは外形的な現れを比較し、
機能の違いを実験する形態学(Morphology)から発見されなかった。

Transformation of Six-Strut Tensegrity Structures SYNERGETIC RBF 1975

テンセグリティの技法

最初のテンセグリティモデルを釣糸か紐で構成した場合
そのモデルからその間違った理解を修正する現象は発見できないだろう。
テンセグリティの本質は隣り合う頂点の2点間距離を可能なかぎり維持するように
圧縮力と張力を純粋に分離し部分と全体を相互に調整する明確な技法に現れる。

テンセグリティの閾値(threshold)

数年間私はモバイルテンセグリティ構造の限界を追求した。
その限界とは単位体積あたりの
構造の素材重量と強度と剛性そして経済性の均衡にある。
自らの思考に基づいた破壊実験によって構造デザインの限界が引き出せる。
限界こそ純粋な構造とパターンの原型への突破口である。

シナジェティクスの階層構造

シナジェティクスのモデル言語は形態(Form)にはない。
非同時的にしか認識できない関係性は思考システムの弱点だが、
生成された「構造と意味」はシナジェティクスモデルに置換され
しばしば複合化される。
テンセグリティはその生成過程で発見された。

[Duotet] SYNERGETICS RBF 1975

シナジーの存在度

単位体積あたりより少ない物質とエネルギーによって
より大きなテンセグリティシェルターを制作するための構造計算は
精密な縮小モデルのシェルターの破壊実験によって確認できるとは限らない。
風や雪や水を構成する水分子まで縮小できないからではなく、
より大きくなるテンセグリティ構造には
より加速するシナジー効果が出現するからだ。
シナジーの存在度は原寸大の破壊実験に依存する。

機能はそれ自体では存在できない

機能はそれ自体では存在できない。
機能は他の機能とのみ相補的に共存する。
柔軟な強度をシナジー的に形成するテンセグリティ構造においては、
張力と圧縮力は非同時的にまたは同時的に共変動する。
それは現象からでしか認識できない。
最初に構造モデルありきである。

SYNERGETICS RBF 1975

多孔ネットワーク

環境に作用する経験と実験のすべてに全体パターンが関与する時、
そのパターンには開始と停止がある。
テンセグリティシェルターは台風の外力によって
あるいは居住者のクシャミでさえ構造をより強化する。
穴だらけのテンセグリティ・ネットワークにはその機能がある。

SYNERGETICS RBF 1975

電磁気学的ネットワーク

日本にしか生存できない麹カビの特殊性は
異なる微生物コロニー間の電磁気学的ネットワークの
構造安定度性に支えられているはずだ。
テンセグリティモデルの不連続の圧縮材を統合する
張力材の連続したネットワークの振動数から
それを制作した人間の固有情報が瞬時に伝達されるように。

SYNERGETICS RBF 1975
Tensegrity Tetrahedron with “Me” Ball Suspended at Center of Volume of the Tetrahedron

構造モジュール

放散虫のシンメトリックな形態をどんなに分類しても
彼らの生存方法と種族維持目的に利用している
構造のモジュールは発見できない。
ジオデシック・テンセグリティモジュールも
人工物のようにデザインできないだろう。

SYNERGETICS RBF 1975
テンセグリティモジュール