テンセグリティ」カテゴリーアーカイブ

構造全体の強度を飛躍的に増大させる方法

新型コロナウイルスのスパイク部分が王冠“crown”に似ているから
王冠を意味するギリシャ語の「corona」と命名されたが
4面体(テトラ)状として観察できる。
この20面体表面からの無数の突起物から生成される
不可視の分子間引力が、
コロナウイルス構造全体の強度を
飛躍的に増大させている可能性がある。

Cryo-EM structure of the 2019-nCoV spike in the prefusion conformation
Science 19 Feb 2020:

不可視の分子間張力ネットワーク

「新型コロナウイルスのスパイク部分は、
SARSのものとアミノ酸配列がほぼ同じにもかかわらず
細胞表面の結合力はSARSの20倍ある」のは、
テトラ化したスパイク間に
不可視の分子間張力ネットワークが形成され、
テンセグリティ化した可能性がある。
より拡散し移動するために構造はより柔軟な強度を備え始める。

スパイク部分が王冠“crown”に似ているから
王冠を意味するギリシャ語の「corona」と命名されたが
4面体(テトラ)状として観察できる。

Cryo-EM structure of the 2019-nCoV spike in the prefusion conformation
Science 19 Feb 2020:

思考は自己を変えない。

客観的な自己を、内部からも外部からも変容させることはできない。
思考は、絶えず自己を外部化するが、自己を変えるわけではない。
外部に直接的に働きかけて環境を変容させた時にのみ、
主観的な自己を外部化できる。
真理について思考することは、自己ではなく真理を変容させる。

テンセグリティついて思考することは、自己ではなく真理を変容させる。
テンセグリティモデルを再現させる時にのみ、思考を外部化できる。
固体的思考による牢獄を垣間見る瞬間が訪れる。

Integrityについて

テンセグリティは観察から発見されなかった
バックミンスター・フラーのシナジェティクスモデルの一つだ。
全体を統合するには
部分と全体を相互作用させる機能として、
部分からは決して予測できない機能を発見しなけれならない。
自然の統合力の在り方は、
学習できないほど非論理的であり、
直観で捉えがたいほど超越的である。

大黒柱の起源

人間に対する抑圧の起源として
政治的経済的な抑圧の仕組み以外は注目されない。
重い屋根と頑強で太い大黒柱からなる物質的過剰な住居構造が
もたらす空間的な抑圧がある。
権力の起源は、
要塞という重厚な固体的存在から始まる。
大黒柱は一家の富を司る象徴にすり替えられた。

重厚な大黒柱と梁組がないウイルスは
もっとも経済的な構造を採用し、バイオスフィアを自在に周回する。

2019新型コロナウイルスは世界保健機関(WHO)によって
2019-nCoVと命名された。[Wiki]

風と海の民

直感は風を受容する人々に
直観は風に逆らう人々に与えられた。

閉じた未知の球状世界を航海する民に、
それらは相補的に与えられた。

バイオスフィアの風を受容し、
風に逆らうモバイラーは
震動する大地と共に
テンセグリティシェルターに停泊する。

Watercraft  バックミンスター・フラー 1968

宇宙の法則には腐敗がない。(バックミンスター・フラー)

「宇宙のエネルギー経済システムは破綻しない。」
「宇宙の法則には腐敗がない。」
「宇宙の92種の元素は、劣化しない。」バックミンスター・フラー

これらは、未だ人類の常識ではないがゆえに、
経済システムは破綻を繰り返し、
政治は腐敗しやすく、あらゆる流行は意図的に短命になる。

Five Stars (非共鳴型テンセグリティ構造)
シナジェティクス研究所 モデル制作 梶川 泰司 1988

標準化から離脱するシナジー作用を捉えるテンセグリティ

自然の標準は、例えばデフォルトとしての
プランク定数(Planck’s constant)として知られている。
静止的な標準をつねに解体しながら
動的なシナジーを生成するシステムにふさわしい概念を
シナジーの概念以上にまだ形成できていないが、
標準化から離脱するシナジー作用を捉える
テンセグリティには、
標準化からは予測できない統合作用が確実に存在する。

風と共鳴できない標準化されたテント

テンセグリティの統合力の限界は、
張力材から予測することが出来ない。

テンセグリティの統合力をその張力材が学習するまで
すべての張力材が、より大きな外力に備える「時間と経験」を
待たなければならない。
張力材が不意の急激な外力で破断しない機能を形成するための、
テンセグリティが自らの共鳴によって統合力の限界を
引き上げるシナジーの形成時間が存在する。

その統合力の限界は張力材から予測することが出来ない。
言い換えれば、半球テンセグリティ構造は、
全球テンセグリティ構造と同様に、
張力材が破断しても構造安定性を補償するシステムが
形成されているのである。

半球テンセグリティ構造デザイン シナジェティクス研究所 梶川 泰司 

テンセグリティ・シェルターはデザインからなく、思想から始まる。

地球外で生存できる環境を確立するのは、科学である。
エネルギーと水と食料を再生しサバイバルする方法は実験済みだ。
そのコストは劇的に低下してきたが、
地球上を移動できない住居は量産されないまま課税される。
個人がシェルターを生産し課税されないようにする方法は、
デザインや数学ではない。
テンセグリティ・シェルターの物質化は思想から始まる。
インタビュー:テンセグリティシェルターの開発の動機と過程について

モバイル・テンセグリティシェルター 
直径6.5m 重量30kg カーボン製
デザイン・制作 シナジェティクス研究所 梶川 泰司 2008年