トリムタブ」カテゴリーアーカイブ

人工物(artifact)

だれも元素をデザインできないように
農夫が野菜のデザイナーでないように
遺伝子工学が生命をデザインできないように
人工物のデザイナーは存在しない。
デザイナーは宇宙の機能を選択するだけである。
そして異なる原理の調整によって真の機能は非物質化される。

手裏剣の弾道飛行

この技法は長距離での手裏剣の打ち込みがこれまでの
「一回転打法(引用図)」ではないことを証明している。
ロケットやミサイルのような回転しない弾道飛行をさせるために
私は手裏剣専用のアルミパイプの発射台をデザインした。
標的から垂直方向に遠心力で発射された手裏剣(図示しない)は
その後地球の自転と重力との相互作用を受けて
標的にほぼ垂直に深く突き刺さる。
無回転の長距離打・手裏剣はニュートン力学の実験でもある。

手裏剣の「一回転打法」は弾道軌道を形成しない。

http://www.daitouryu.com/japanese/column/shuriken/col_aikishurikenjutsu04.html

手裏剣の軌道

窓から見える緑と風に誘われて仕事の合間に裏庭で手裏剣の練習をする。
私の手裏剣は槍のような棒手裏剣である。
10m離れた的に当てる技法は
棒手裏剣が純粋な円運動から離脱するポイントが
標的に対して直角方向に設定することに気づいた。
それはハンマー投げのリリースポイントと同じ原理だと理解した瞬間だった。
地球から大気圏外に発射されるロケットも同じだ。

SYNERGETICS RBF 1975

航海用六分儀とプリセッション

六分儀は地平座標の概念に基づいて
大円を6分割して60度に設計された。
動揺する船から太陽や星などの地平高度角を容易に測定できるるが
航海用六分儀は最初は月距を正確に測定するための装置として発明されている。
そのためには目盛り刻印機 (dividing engine) が
先行して開発されていなければならなかった。
互いに無関係な開発者たちはプリセッションの関係に置かれている。

地平座標

出典 小学館 日本大百科全書

トルネード

原理を利用して作り出すどんな道具の機能よりも
原理の方がはるかにリアリティがある場合がある。
ダイソン掃除機を巨大化してもトルネードにはならない。
外部電源を必要としないトルネードでは
内部と外部の相互作用が自律的に持続する。
そのメカニズムはまだ解明されていない。

物質化の方法

真に新しいモノの見方(vision)は論理的には出てこない。
ビジョンには先見と幻影とが入り交じっているが
モデリングには稀にビジョンよりも先行するリアリティが内在する。
リアリティは物質的である。
モデリングによってはじめて物質化できる。

洞察力はモデリングによってフィードバックプロセスを生成する。

独創的

バックミンスター・フラーはシナジェティクス学派を作らなかった。
数学論文を発表したことがない。
それ自体が独創的であった。
シナジェティクスはシナジェティクスモデルをオブジェ化する手段によって
趣味的に受容することができない。
それ自体が自然の原理である。

首尾一貫性(consistency)

政治と教師そして両親は、首尾一貫性を求める。
そして、社会構造の安定性に安易な堅牢さを求めて、
定住と税金収奪のための代理人になる。
一貫性の原理は思考を操ることができる。

原子核の安定性は、元素の相互変換性にある。
テンセグリティは振動数の変動に対する自動調整機能にある。
遂にジョイントレスでより柔軟な強度と剛性で安定する。
首尾一貫性という擬似的な原理は人為的な重力圏でのみ発生する。

5回対称性の原始シンメトリー

正20面体の対称性のある最密充填のシナジェティクスモデル(右)では
中心の球の半径は、周囲の12個の球の半径よりも小さい。
この5回対称性は紀元前3500年ごろの青銅器時代よりも
2500年以上も先行する海の民による
最古の最密充填モデル(towie stone)で認識されていた。
これは兵器でも装飾でもない、
純粋な幾何学的思考の軌跡にちがいない。

原始シンメトリー感覚は数学と科学を
通底する「構造とパターン」の前駆体である。

SYNERGETICS RBF
5回対称性のある最密充填のシナジェティクスモデル