ヒロシマノート」カテゴリーアーカイブ

4つの放射的思考

原発事故後、反原発の可能性は4通りで議論された。
したいけど、できない。
できるけど、したくない。
これらは対称的(鏡像)思考から生まれる。
できないけど、したい。
したくないけど、できる。
後者は反対称的思考から生まれる。
つまり、5番目の
<どんな場合でも太陽系ではしない>
または
<どんな場合でもバンアレン帯の内部ではしない>
は含まれなかった。
統合された思考はつねに奪われている。

雑草の定義について

「たえず外的な干渉や生存地の破壊が加えられていないと
その生活が成立・存続できないような特殊な一群」
この植物生態学による都市依存型雑草の定義は
ある種の日本人も定義できる。
その一群とは<絆>社会である。
数十年間に及ぶα線、β線、γ線による
究極の持続的な破壊によっても
存続する社会を形成しようとしている。

内部について

植物には内部のテクノロジーがある。
植物は光と水と空気と大地だけで生存できる。
光と空気をまだ買わなくても暮らせる間に
権威からの離脱と服従への拒否は
この惑星で生き残れる
高度な、そして
もっとも単純な大気圏内のテクノロジーになった。

開放系メタフィジックス

開放系哺育器は
国境のない閉じた大気圏だけで十分である。
人間が使用する前に
46億年間も安全かどうかテストしたのだから。
哺育器をデフォルトに戻すのは
政治家が委託した私企業や科学者ではなく
テクノロジーだ。
所有されない宇宙のテクノロジーは
メタフィジックスにある。

G.U.日課

知りえるあらゆるものに対して
無関心でいる<自由>がある。
放射性物質を少しずつ体内に招き入れて
体と現在を徐々に包み込むことを
受容する<自由>がある。
こうして
生と死に何の境界もない
知識と生活を実現するための<自由>は発明された。
国家にとって
それがもっとも効果的な<自由の半減期>である。

国家による被爆調査

人間と動植物による内部被爆で除染させる以上の
除染方法を採用しなかった目的は
史上初の長期にわたる生態系の広域被爆調査であった。
そのための非合法的な被爆基準が
優先的にでっち上げられ
治療なき被爆調査が始まった。
東電の利害と一致するように。

分割と分裂

勝者による世界分割(=グローバリズム)には
核分裂(nuclear fission)が使用されてきた。
勝者による世界分割と
弱者による自己分裂は
恐ろしいほどに同時進行する。
こうして、外部と内部の分割と分裂のために
消費されるエネルギーと物質という宇宙の富は
人類が作り出す富の過半数に達している。

沈黙のために——-8月6日を終えて

沈黙に耐えられないのは
ざわめきに満ちている
未来の自分に出会うからだ。
あるいは
記憶で塗り固めた過去の幻影からの
逃避に過ぎないからだ。
沈黙は過去からのどんな連続性も与えず、
どんな陰も投影しない。
そして
未来からどんな光も反射しない。
静寂すぎる森に充満している
光と影以上の
太陽系の沈黙に出会うことはないだろう。