解放された放射性物質は
服従する人々の
あらゆる習慣に侵入できるから
死は
不意にではなく
確実に
閉じた未来から
待ち伏せしている。
「ヒロシマノート」カテゴリーアーカイブ
超ウラン元素
すべての超ウラン元素は
放射線(アルファ線)を出して崩壊する。
このすべての生成過程に税金が使われている。
しかし、その監視体制はどこにもないばかりか
監視のための測定装置と測定方法は
ほとんど彼らによって独占されている。
無論、その装置と方法の所有には税金が使われている。
自然界に存在しない物質を求めて開発された
超ウラン元素とその所有方法は
まさにグランチの戦略そのものである。
放射線医療
日本には
他国に比べてCT装置の設置台数が多く
高額な装置ゆえに
検査が過剰に行われ
CT検査による被曝が日常化しているが
本当の放射線医療は
戦争の防御テクノロジーとして
ほとんど公開されていない。
時間治癒
人間が受ける心的ダメージのほとんどは
時間が治癒してくれる。
しかし、時間が治癒してくれるような
内部被爆はない。
その物理的ダメージは時間に比例する。
非常事態
原発の爆発による
「非常事態」は、
まだ最悪ではなかった。
みんなでセシウムを
毎日食べて
除染することにしたから。
主観的
放射能(radioactivity)とは
放射性(radioactive)を
測定することではじめて存在する。
観察は主観的にできるが
測定は主観的にはできない。
自然を物理学的に測定することは科学教育であるが、
日本ではこの夏休みも
セシウムやプルトニウムとともに
安全に生きていくように
主観的に教育されている。
統合性(integrity)
放射性の反対称的な概念は
統合性(integrity)である。
うぬぼれから
ある種の放射性物質は
人工的に生成できると思っている。
統合性が
つねに非物質化された
自然に属するならば、
われわれの知識に
もっとも不足し
失われたのは、
この生得的な
統合性(=誠実さ)かもしれない。
化学物質
世界で初めて化学物質の危険性を告発したのが
1962年の『沈黙の春』を著した
一人の女性生物学者だったならば、
世界で初めて放射性物質の危険性を
病理学的に証明した
1945年以後の数十万人の被曝者たちは報われない。
放射性物質は
明白な化学物質である。
アプリ
生くべき時と
生くべき場所を
奪いながら
死すべき時を知らせないシステムに
黙々と税金を払う人々に
放射性物質は容赦なく蓄積されはじめた。
システムにとって彼らは
優れたアプリなのだろうか。
実用的支配と除染のための。
医療保障
ヒロシマ以後
地球の放射性元素は
すべて権力構造が所有してきた。
そして、
あらゆる病理学の中で
被曝に関する研究はもっとも探求され
放射線を用いたがん治療と画像診断技術は進んだが
被曝治療ができる放射線治療専門医の教育は
被爆国でもっとも遅れている。
被曝の実態が知られるだけではなく
その原因がわかれば、
膨大な医療保障を
何世代も継続しなければならないからだ。
被曝奴隷に対する定期検診だけは
ふたたび無料であるのは自明である。