いちばん危険な党員とは、その人間が脱党したら党全体が瓦解するような人である。
だから最良な党員である。
ーーーーーーーーニーチェ『人間的な、あまりに人間的な』
こんな党員で21世紀が運営されているから
進化が停滞するのだ。
「ベクトル」カテゴリーアーカイブ
ビッグデータ
ほとんどの知識は雲(=クラウド)にある時代になった。
異なる履歴から興味のある情報を即座に取り出すことができる。
外部のクラウドは
ビッグデータでより満たされていくが
満たされることは「知る」ことではない。
「知る」とは
興味のあることを
内部に取り入れるのではなく
生まれつき(ingenious)の才能によって
新しい何かを生じさせる行為である。
瞑想
グルメがレシピを作らないように
音楽愛好家が作曲をしないように
芸術主義者が美を破壊しないように
観察主義者が観察法を否定しないように
科学主義者が原理を発見しないように
非現実は至る処にあるから
夢想家はけっして瞑想しない。
リアリティの否定
あるがままに見ることは
他人の思考を排除するための
純粋な否定の状態をつくりだす。
ほとんど稀ではあるが
この状態が非同時的に他者と共有できるのは
見ることが
同時性という虚妄に満ちた現実(リアリティ)に対抗できる
唯一の想像力を生成するからにちがいない。
それゆえに
群れを形成しているリアリティの否定は
群れから離脱するよりもはるかに困難である。
知識
「こうあるべきだ」という規範の生成に
知識が使われるかぎり
知識は常に過去のものである。
知識が自己を映し出すための
鏡のような役割を持つことは稀である。
節電エネルギー
発電するエネルギーのほとんどは棄てられている。
電気エネルギーを蓄積できないテクノロジーが独占されているかぎり。
天然ガスや石油・石炭、そしてウランから生産するエネルギーの節電は
使用するエネルギー量に対してであり
使用しなかった廃棄エネルギー量ではない。
電気エネルギーの節電方法は
近視眼的な政治的戦略以上に
空想に属する。
動く無風
風はけっして止まない。
風が吹かない場所が
つねに風のように
移動しているのである。
永遠の課題
永遠の課題を緊急時に、
緊急の課題を平時に考えるのは
それらは同時に考えられない特別な場合(special case)という
諸経験を伴うからにちがいない。
緊急課題
緊急課題への想像力は存在しなかった。
生きる世界が瞬時に変わっただけ。
テオリア
理論(theory)の語源は
ギリシア語の[見ること](テオリア)である。
ほとんどの理論は見ることから作られている。
人間の視神経の太さが視神経内で6mm,頭蓋内で15mmの太さがあり
聴覚神経の約100倍もあることに関連するだろう。
言葉の習得は聞くことから形成されるが
聞くための情報量は視覚情報量ほど必要でない。