裏庭(背戸)」カテゴリーアーカイブ

自然が為す偶然(プリセッション)

無農薬の自然農は、耕さない自然に属する。
発芽玄米から発酵玄米も自然に属する。
ある発想からの発見も自然に属する。
作為的なことが何も行われない領域が存在する。
無為自然が為す偶然(プリセッション)によって時折気づかされるが、
自然の目的とその過程は客観的な観察からは認識できない。

複製される螺旋体(Polyhelix)

捻れたリングまたは
表裏のないメビウスリングはDNAの複製には最適である。
DNAの複製システムが閉じたリングだから。
プランクトンの形態は
DNA自体が縺れないために効率的に伸縮する
エンドレスな円環構造の再現なのだ。

数学的原理は自然が包括する。

珪藻の螺旋またはメビウスリング状形態

DNA+RNA(D−Loop)

樹木のテンセグリティ構造

強風には、針葉樹よりも広葉樹や常緑樹が耐える。
葉の全表面積と無数の枝で風速を減速させながら
幹から分岐した小枝で外力を全方向的に分散する。
導管内の水分子どうしの間には凝集力が働いて導管内の圧力が上昇し、
導管師管が集合した束に圧縮力と張力の機能が形成される。


Les spectaculaires arbres tordus de Slope Point

自然農法または自然農

自然が人工物を許容するならばそれは自然であり、
自然が許容しなければ人工物は生産できない。
自然農法は自然が受け入れたテクノロジーではなく
自然が採用してきたテクノロジーである。
日本農林規格でまだ自然農法が定義されていないのは
権力と企業が自然を許容できないからだ。

螺旋軌道の満月

満月に焚火そして新雪の山脈を眺めながら漂う新酒の香りに驚く。
コウモリが出揃った森は凛として光合成を始めた。
伏流水は極寒でも16度で変わらない暮らしがやってきた。
深い雪で裏庭が森まで拡張する季節に耐えるのではなく
外部の出来事を受容するシェルターの中で。

SYNERGETICS RBF 1975

流星と焚火

北アルプスから湧き出るような流星群を見るには
夕暮れの焚火から始まる。
夜明けまで焚火をしなければ、
流星のない夜はないことを知らなかった。
炎を絶やさない方法も分からなかった。
そして朝日から受ける輻射熱よりも
大地から奪う気化熱の凄さを知らなかった。
夜明けこそ極寒。

第2の大気圏(Biosheleter)

全方向のドラマティックな嵐を受けながら
安全に第2の大気圏で暮らせるのは
2層のモバイル・テンセグリティシェルターだけだ。
動く星と裏庭を見飽きたなら3時間以内にパッケージできる。
それでも自律的サバイバルに退屈した時は、
宅急便で誰かが受け取るだろう。
耐候性が10年以上ならば。

Egypt Station

もっとも湿度の高い秋の朝は
バッハの平均律よりもPoul McCartneyの最新アルバム の「StationⅡ」から始める。
窓を開けて大音量で風が乾くまで
より少ないコーヒー豆からエスプレッソを作る時、
庭の栗の木に隠れた渡り鳥たちは一挙に退散するだろう。

経済なき農業の同時性

田植えと稲刈りを5月と9月に集中させるためにそれらの月には休日が連なる。
平野部よりも耕作地の多い中山間地での本来の田植えは6月で稲刈りは10月である。
品種改良と肥料と農薬と高額機材によって地域の温度差を超えて
日本列島の兼業農家の同時性だけが維持されている。

太陽光だけの甘栗

栗の実を秋風と太陽光で乾燥させれば糖分が増加する。
殻付きで長期に保存もできる。
殻と渋皮との隙間ができるので栗むき器は不要だ。
食べる直前に簡単に殻と渋皮が果実から分離できる。
この堅い果実は種子ではない。
ブナ科植物の果実の外皮表面を洗浄するとなぜか抗菌作用は減少する。