e・食・住(energy-food-shelter)」カテゴリーアーカイブ

より働かない自由

建売り住宅と分譲マンションをより効率的に販売するために
賃貸をより少なく、より高い賃貸にする戦略によって、
豊かさを求める人々を土地不動産と株に繋ぎ止めながら、
土地資本主義は、自ら不動産を手際よく処理した歴史以上に、
世界中を自由に移動する企業の戦略的で
独占的な能力を加速度的に増強してきた歴史は
ほとんど知られていない。

豊かさを求める欲望は、ますます<金利>に繋ぎ止められ
遂に、より働かない自由は、富豪だけの特権だと思わされている。

見せかけの構造の起源

圧縮材による圧縮力を中心にした構造の起源には
狭い洞窟での長い抑圧がある。
——安全な夜と引き換えに。

つぎに、城壁における固体による防御技術から
始める戦争の歴史がある。

そして、墓石の下の大地に埋めた人体の骨に対する
見せかけの永続的な物質観が
それらの抑圧と防御を持続させ助長したのである。

圧縮材は、つねに重く、固定的であるが
大気圏外では、圧縮材は可能な限りモバイル可能な張力材に置換される。
(あるいは、鳥の骨のように
飛行のために編骨という軽量化された非周期性で非対称なトラス構造に変換される。)

宇宙空間では、圧縮材からなる構造ほど、高価で危険なものはない。

自律性と目的意識(know why)

生存のための空間形成方法と自己規律に関する形成方法は
建築や医療、教育、心理学などの専門性にそれぞれ分断されることで
その自律性と目的意識(know why)に関して重要な部分を失ってしまった。

こうして、構造の自律性は、いまも大地に依存したままである。

余剰生産

権力構造によって、余剰生産に従事し、
余剰を追跡することでしか
もはやリアリティを生産することができないのだろうか。

先験的な構造とパターンを受容するためのリアリティは
テンセグリティ・シェルターの天窓から降り注ぐ星々からやってくる。

圧縮力のみからなる権力構造の余剰生産方法から
そのシェルターは生まれなかった。

贈与装置

計画的なエネルギーと食料の欠乏、または高騰が
富の衰退であり、貧困化と産業の緩慢な死を伴う。

貧困救済の方法は、贈与によって格差の方法に転換される。
受け取ると危険なものになり得るからだ。
返礼の義務が権威や社会的な地位を失わせるのだ。

生存要素の退化

生存に必要なものは、空気、水、食料、エネルギー、住居である、
それらを持たなければ、その順番の欠乏から死んでいった人々を見て、
森から水源と耕作地を求める時に住居はもっとも後回しにされた。

その結果、その逆の順序で高額な支出によってしか取得できない
巧妙な矯正装置に、人類は見事に順応したのである。

水、食料、エネルギー、住居を獲得する手段を
主に金銭に依存するほど退化しているのである。

人類の生存のための安全装置(fail safe)は、もっとも高額である。

自由空間

テンセグリティシェルターによって
生存のための自由空間をどのように享受できるかは、
エネルギーと食料の規制制度が持っている恣意性を明らかにしながら
矯正と服従から短期間にどのように離脱できるかでもある。

バイオスフィアへの離脱は、
火星に行くよりも安全で、気楽な漂流に違いない。

デフォルト化するシェルター

人々が求めた住居は、
自分と家族のために<獲得された空間>であり、
絶えず自分と家族と共にある空間ではなかった。

私がデザインするシェルターは、
宇宙と共に機能する環境制御装置である。

水と食料、そしてエネルギーを自律的に生産し制御するための
シェルターを生産する人々にこそ、
最初にこの都市に依存したすべてをデフォルト化するシェルターが必要だ。

21世紀は、すでに難民の時代だ。