e・食・住(energy-food-shelter)」カテゴリーアーカイブ

自律していくコロニー

流動する圧倒的な難民を受け入れない情況を先導する場合
その国家の民主主義はすでに消失しかけている。

自国の領土を買ったり売ったりしている間に、
その領域内にいるかぎり、
安全で平和に生きられることを保証するという国家は
もはや存在しないのだ。

エネルギーと水と、食料
そしてシェルターを過不足なく自給し、
自律していくだけで
人類は短期間にコロニーを形成できるのだ。
——-火星に行かなくとも。

権力がもっとも怖れているのは
人類の自発的な集団化(コロニー)なのである。

塩素社会

「現在の下水システムに関するすべての基本的なデザインは、
紀元前2,500年頃にインドで発明される。
それ以来、本質的に改良したものはいない。」(RBF)
という概念が都市を支配し形成している。

現代の衛生の概念が、塩素に依存する社会構造を形成し、
都市と農村から微生物を排除しているのである。
日本の塩素の生産量は2兆円であり、
ソーダ工業(つまり、グランチ)の生存にとって
塩と電気(つまり、原子力エネルギー)は必須の原料なのである。
(ソーダ工業の塩の消費は、全消費量780万トンの内、全体の74%、
飲食の生活用として消費された量は全体のわずか2%)

しかし、現代の発酵微生物工学は、ブタなどの家畜の屎尿処理から
無菌の純粋な飲料水が生産できるので、
すでに上下水道を統合できるまでの実用性に達している。
(実際に試飲した私の経験に基づいている。)

塩素社会は、海を構成する基本物質を搾取しながら
微生物と人類の惑星地球上でのモバイル性を阻んでいるのである。
さらに、塩素で固定されたインフラによって人類は課金され続けている。

エコロジーとは、全生命にかかわる構造とパターンに関する動的な科学である。

臍を噛むのか、それとも臍を組むのか

爬虫類、鳥類を含む胚膜類には、
母体から栄養素や酸素、水分の供給を受けていた管の痕跡として
すべて臍(へそ)がある。

植物の種子においても、
水は種子の表面全体から吸われるのではなく,胚の付近の胎座についていた器官(へそ=hilum)から入っていく。

生命を次世代に接続するための惑星地球での包括的なデザインがある。

木材・石材などを相互に接合する場合、
一方の材にあけた穴にはめこむために他方の材の一端につくる
非生命的な突起物も、臍(ほぞ)と呼ばれる。
つまり、へそとほぞは、古代アジアから、同じ<臍>で表されてきた。

モバイル・テンセグリティシェルター(=Off grid floating shelter)にも
臍(ほぞ)が頻繁に使用される。
もっとも経済的な宇宙的な相互結合方法に違いないからだ。

欠乏のための経済学

現在の富裕層は、
大多数に対して、強制か束縛、または矯正を行わないかぎり、
大多数がより加速度的に増加する傾向にあるという前提から
民主的なコミュニティの規範を形成している。

同時に、加速度的に増大する
エネルギーと食料、そして住居の欠乏こそが、
他者の死を制御できるという
経済学(=法律家資本主義 Legally Piggily)に誘導することで
自らへの支持を持続させる。

一つの巣

ほとんどの同時性は通学や出勤によって維持されている。
膨大な石油エネルギーと原子力エネルギーが
その同時性の確保のために浪費させられている。

<一つの巣にすべての卵を生む RBF>危険な習慣性デフォルトを支える、
すなわち、一つの巣の中で適者生存を競う同時的社会観は
知的な成長と自然の経済から脱落する。

学校や職場という同時性で矯正する環境は、
一つの巣の中の国家経済の破綻と共に解体されるだろう。

生命維持装置

カボチャ中でも伯爵の表皮は、特に白い。

その伯爵にはデンプンを糖に変える酵素があって、
低温でゆっくり加熱することによって甘味がはじめて増すというのは正しくない。
その伯爵を高圧の圧力鍋で約8分間、短時間で加熱して蒸した後でさえ甘い。

しかし、そのフィルム状の表皮は、急激に加圧して急激に減圧した時にのみ、
カボチャの分厚い硬い外皮から分離し始める。

その半透明の薄皮フィルムの厚みは、僅か100ミクロンである。
この表皮の厚みは、鶏のゆで卵を剥くときに剥がす卵殻膜の厚みと同じである。

また、トビウオの羽根のフィルム状の薄膜の厚みも100ミクロンである。
人間の表皮細胞の表面の外皮部分の厚さは、さらに薄く10~20ミクロン程度であり、
細胞死を迎えた後やがて剥離するようにプログラムされている。

大気圏内における動植物の外皮の機能は、内部と外部の境界膜の機能には留まらない。
生命維持装置を備えた気密服としての宇宙服以上である。

私のデザインしたモバイル・テンセグリティシェルターの外皮フィルムの厚みも100ミクロンであったが、
都市の住居の生命維持装置の外皮は、まだ30㎝程度である。

素材の厚みで断熱する物理的方法は、時代遅れである。
テンセグリティシェルターの外皮フィルムの耐候性は20年以上である。

鳥インフルエンザ・ウイルス

人間が家畜として飼育し、経済的価値をもたらす動物には
高い確率で彼らにも人間にも致命的な病気が発生する。

人為的な環境がウイルスの遺伝子の変化を加速させ、
高病原性を獲得するシステムがある。

基本的にインフルエンザ・ウイルスは、
構造の経済的価値をもたらす正20面体の5回対称性を維持している。

人為的な環境は、明らかに生物宇宙と相互作用している。
それらは、宇宙エコロジーの一部である。

大多数の人間が、自らの生命維持のためにタンパク質を動物から得るのは、
それほど科学的ではない。

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宇宙エコロジー

個人は、生活費を稼ぎ出さなければ、ホームレス化するように教育され、
国家は、新しい資源とエネルギーを見出さなければ、
消滅する恐怖感から、戦争するように運命づけられている。

エネルギー・食料・シェルターのすべては
個人で獲得可能なノウハウの段階にある。

国家が破綻する前に、われわれは自律的に実践すべき段階にいる。

エネルギー・食料・シェルターの包括的実践ノウハウは
選択可能な宇宙エコロジーの一形態である。

生活水準(=自分以外の環境)

バックミンスター・フラーが、『クリティカル・パス』において
真理を語ることによって、自分と権力構造との関係を危険に晒し、
自分の生存さえも危険に晒す書だったのは
彼が死を意識しはじめた最晩年(1981年)を待って書き記したという事実にある。

宇宙の構造と世界権力構造との違いについて
発見され経験された事実を語られる読者は、遂に宇宙の物質間におけるフラーレーンのような
反権力的構造(=大地から自立し重力から離脱するテンセグリティ構造)としての
真理を受け入れなければならないだろう。
ーーーーーー反・超専門分化として機能する宇宙の「部分からは推測できない全体のシステムの働き」は
まだ到底社会構造には反映されていないという事実と共に。

実際、より多くの学生たちは、より専門分化された学問と職業を追い求めている。
ーーーーその動機がより高い生活水準(=自分以外の環境)ではなく
より高い収入(富による自分だけの環境)を求めるためだとしたら、
そのシステムの致命的な矛盾を生きる
反超専門分化としての包括的な人間形成はなくなるだろう。

自然の構造

建築物は、構造自体に依存して自立するものではない。
基礎は大地に深く連続し、さらに自重を大地に流すことによって
重力に見事に身を任せる。

あらゆる圧縮材をより強くすればより太く重くなり、
そして結果的に高価になるような
構成要素間の相互関係からなるこの疑似構造メカニズムは、
互いに原因と結果を循環する関係に陥っている。

同様に、国家と超国家的企業体による世界権力も権力構造自体で自立するものではない。
大地から奪うエネルギーと食料(メーター管理と流通システムによる)の独占支配によって、
それらに従属している関係を、インフラの税収奪で反転させるメカニズムなのだ。

土地資本主義によって増殖した建築物は、権力構造と反復関数系で繋がっている。
地震や津波、そして急激な寒冷期の到来のような
強大な自然エネルギーによって、人工的で重厚な固定的構造物は緊急時を回避できない。

本質的な自然の構造は、連続する閉じたネットワークによって
柔軟な強度をシナジー的に形成する。