水泳やラフティングをすると
耳垢(ear wax)は急激に増大する。
耳垢が弱酸性で
殺菌剤としての役割を果しているだけではなく
防虫効果があるのは
人間の長期的なアウトドアでの生活から生まれたのである。
「e・食・住(energy-food-shelter)」カテゴリーアーカイブ
生息地(=habitat)
エアコンや冷蔵庫、そして携帯電話などの省エネには関心があるが
大多数の住居の空力抵抗や奪われる熱エネルギーを軽減するデザインには
人々はまだ無関心である。
切り取られた大地を所有して
固定され静止したままで再び所有される不動産で
富を増大させる土地資本主義を
最優先してきたからだ。
自然の富の形成方法は
個人の富を増やす手段とは
とは無関係である。
生息地や住居環境(=habitat)を
自らこしらえる時間と技術を他者に依存するのは
哺乳類では人類だけだ。
グランチの最初の生息地は
行き過ぎたこの専門分化を維持できる場所だったのである。
アブラコウモリ(Pipistrellus abramus)
この季節の油蝙蝠は
19時30分に外出し、4時30分に空から帰宅する。
私が仕事する時間は、
コウモリと完全に反対称的である。
一回の飛行で餌となるカやガ、 ハエ、ユスリカなどの
小型の昆虫を体重の半分近くの3グラム程度食べるらしい。
低速で飛行するわりには彼らの捕獲が困難なのは
自在に角度変化できる主翼の手と共に
コウモリの長いしなやかな三角形上のしっぽに
優れた尾翼の機能があるにちがいない。
コウモリの全長はこの折りたたみ可能な
尾翼のために極めて測定しにくい。
飛行中の撥水性を帯びるために
油を塗ったような体表の触感が彼らの名称である。
空中や水中を移動しながら捕食する
生命体は移動エネルギーを確保する以上に
生存のためのエネルギーを保存するために
空気や水の抵抗を軽減する形態をデザインしている。
表看板
日本の博士号を授与する審査機構は
現代人の生活に必要な基本的なテクノロジーの開発に
どれほど貢献しているのだろうか。
初期の船や航空機と自動車
そしてパソコンは
すべて大学の外で開発されている。
ライト兄弟は
自転車屋を経営しながら機体の開発を続け
エンジン付きの有人飛行に世界で初めて成功している。
そのパイオニアたちが
博士号の取得に専念した歴史は存在しない。
大学の博士号の審査機構がこの真実の歴史を隠蔽するために
科学者の生活を破壊しない配慮を持ち出しているならば
科学や学問の自由を追求する場などは表看板にすぎない。
彼らの行為はまったく黄昏れている。
消費税
人間は日々20キロの空気を呼吸する。
その中から2.6キロの酸素を取り入れている。
一日の水の消費には課税されてきた。
国家はやがて酸素の消費行為にも課税するだろう。
消費税はつねに軍費調達のために始められている。
サイズの基準
Tシャツの季節がやってきた。
私のサイズは日本で買うとLLだが
アメリカではMになり
オランダではSになる。
Tシャツの標準はまだ局所的である。
Tシャツの標準は平均身長ではなく
ハンバーガーの大きさのように
胃袋の大きさに準拠している。
カボチャ
カボチャはいまがもっとも栽培しやすい。
梅雨の中での種まきが一番発芽率が高い。
雑草の中に植えても成長が早く
ついに雑草を大きな葉の陰で覆うほどになり
地表の温度上昇を確実に防ぎ
菜園場の乾燥を防ぐことができる。
コンポストに廃棄したカボチャのこぼれ種から収穫されるカボチャは
夏には一番はやく綺麗な花を咲かせるだろう。
その花はとても短命だから、ミツバチの受粉はもう一つの楽しみである。
日よけ用のカボチャの栽培はゴーヤよりも簡単だ。
この季節ならスーパーのメキシコ産のカボチャの種からも
確実に生育できるのでカボチャの苗を買う必要はない。
カボチャのこうした強健な性質から
もっとも簡単に無農薬栽培ができる。
南瓜は中国名であるが、彼らが熱帯地方で栽培化された種とは限らない。
収穫後の保存中にもっとも糖分の高くなる伯爵カボチャの原種は
冷涼なアンデス山脈だから
ここのスタジオの傍らの気楽な栽培には適している。
今年が冷夏なら尚更だ。
続)習性(habit)
必要なものを自分で作れない習性(habit)こそ
犬のしっぽに犬の散歩を頼むシステムを維持している。
習性(habit)
動植物の場合は、生息地(habitation)は
習性(habit)が反復して形成される環境である。
欲しいと思うものを買うシステムは
必要なものだけは自分で作れない習性(habit)によって維持される。
たとえば、エネルギー、食料、住居。
消費は、もっとも簡単な習性の模倣である。
そして、知的産業社会では教育も消費に含まれる。
エネルギー、食料、住宅、教育を買う習性を
哺乳類では人間だけにしたいのだ。
その権力構造(Power Structure)が
けっして模倣されないように。
焚火
夕暮れ時から畑の傍で焚火を始める。
薪を積み上げて、熾火の遠赤外線が最高になるまで
しばらくの間、薪の燃える音に聴き入る。
熾火でこしらえた玄米は
広葉樹の極上スモークの香りがする。
最近の気に入った音楽を聴き
星空を見ながら仲間と酒を酌み交わす。
風がすっかり静まった時
鳥の黒い羽ばたきと交互に鋭い鳴き声が
低い夜空を駆ける。
湿度が低い春の夜には
遠くの谷間から雪解けの川沿いに獣たちがやってくる。
まだ草の生えていない柔らかい畑には
彼らの足跡が残されているだろう。