e・食・住(energy-food-shelter)」カテゴリーアーカイブ

欠乏と過剰

エネルギーの欠乏戦略が
格差を生み出し
貧困経済を作り出す。
一方、
過剰なエネルギー戦略が
病を作り出し、
医療経済を作り出す。
平時では
欠乏と過剰は
軍事的な兵器よりも効果的に作用する。
これらの相互作用こそ
グローバリズム(=見えない軍隊)と言っていいだろう。

住居に対する宇宙の要求

人類は生存するために
住居を購入する最初の哺乳類である。
デザインサイエンスは
他の惑星に人間が居住する予測から
その住居(=シェルター)は
光に対して、熱に対して、
軽量化に対して、モバイル性に対して、
耐久性に対して、経済性に対して、
そして安全性に対して
宇宙工学的に総合的にデザインできる
という前提から始まっている。
住居に対する人間の要求ではなく
この最初の哺乳類に対する宇宙の要求が存在する。

大気圏の内部化

マルセル・デュシャンの『パリの空気50cc』 (Air de Paris) (1919年)
よりもはやく大気圏を内部化した人間はいない。
「パリの空気」は芸術作品であるが
内部化された空気のなかに住み続けるには工学が必要だ。
もっとも少ない材料で短時間に
組立と分解を反復して
移動するための『地球の空気』は
テンセグリティ・モバイルシェルター(2008年 by Yasushi Kajikawa)
によって内部化される。

続2)デルス・ウザーラーーーーLife Packingの原型

何らかの方法で自分以外の環境をデザインすると同時に
宇宙との関係性に変化を与える<Life Packing>は
21世紀の個人的な所有物の組み合わせからは構成できない。
モバイル用シェルターがまだ含まれていないのは
耐久性・耐候性・断熱性などの長期の生存機能に欠けた
アウトドア用のテントしか存在していないからだ。
極地的な用途で生まれたアウトドア用のドームテントは
軽量化を最優先にしたために長期間外部での使用には耐えられない。
最優先されるべき生活空間のテクノロジーは
大気圏という外部を未だ内部化できていない。

デルス・ウザーラ———-Life Packingの原型

デルス・ウザーラは狩猟採集民族の末裔であった。
食料や住居を確保するための最適な選択を日々しなければ
家族の死につながっていた。
シナジェティクスのモデル言語は
出来事の関係を空間的にかつ物理的に変換する能力を強化するために
その能力は生存の最優先課題であるシェルターの
デザインと製造という仕事に応用可能である。
出来事の関係を空間的にかつ物理的に変換する能力を強化するために
自律した空間構造をより少ない材料とエネルギーと時間で達成する作業こそは
かなりの知力を必要とする仕事である。
むしろ、野生の知力を呼び戻すための方法と
その探査がその仕事の中心かもしれない。
その知力が<自然選択>を推進した拡張領域に比べれば
現代人の<デザインによる選択>の範囲は
それほど縮退していないとしても、
食料や住居を確保するための最適な方法は
明らかに交換可能な知識や労働力
そして金融化された富だけでは達成できないのである。
生き残るための<Life Packing>に
モデル言語=メタフィジックスが関与する直観的な方法こそ
<海馬>にデフォルトとして設定済みの
超軽量でさえない重さのない最初のトリム・タブなのである。
しかし、モバイルを止めると急速に<海馬>が
干涸らびていくメタ言語系なので
人々は相変わらず、Life Packingグッズにその機能を求めている。

逃亡する生活

読みたい本よりも
より大きな蔵書ファイルを持ちたい。
聴きたい音楽よりも
より大きな音楽ファイルを持ちたい。
使うお金よりも
不足しないお金を貯金したい。
それらによって
生きたい人生よりは
より長い時間を生きたい。
こうして
使うエネルギーよりも
不足しないエネルギーを発電したい
社会が支持されてきた。
失うことの不安から
逃亡するテクノロジーよりも
より少ないエネルギーと物質で
野生の現実を生成するために
自然は無数の原理を用意している。
ーーーーー重さもなく不可視な究極の存在形式を。

雑草学のすすめ

偏西風と南風が日本列島上空で衝突して
湿度28%になれば
砂嵐はいつでも発生するのは
日本列島に雑草がないからだ。
雑草がない大地が黄砂を生み出している。
雑草には大地を保湿しながら冷却する機能がある。
ーーー海風のように
雑草の種がTPPの拡大交渉には含まれなかったのは
まだ農産物ではないからだ。
自然は明らかに人間が食べられない農産物を
最初にデザインしている。