早朝にコップ一杯の伏流水を飲む。
地下の温度が体内を巡る。
水分子を一つだけ分離して印を付けたとして
この分子が再び私の新陳代謝に加わることはないだろう。
もしバンアレン帯がなかったらこの確率さえ消えるだろう。
この現実は他の惑星との最良の出来事から成り立っている。
北アルプスからの伏流水は80年を経由する。
早朝にコップ一杯の伏流水を飲む。
地下の温度が体内を巡る。
水分子を一つだけ分離して印を付けたとして
この分子が再び私の新陳代謝に加わることはないだろう。
もしバンアレン帯がなかったらこの確率さえ消えるだろう。
この現実は他の惑星との最良の出来事から成り立っている。
北アルプスからの伏流水は80年を経由する。
収益のためではなく、人々のために行動する仕事によって、
自分が経験するものを他者と分かち合うべきだと考えているのは
希有な政治家でも、孤立したデザイナーでもない。
人間は他の惑星に到達する前に
宇宙の中のバイオスフィアの役割を捉える
テクノロジーを最初に裏庭で獲得するだろう。
「栽培植物起源論」
中国新疆伊犁州における野生リンゴ
リンゴ、西洋ナシ、サクランボ、アーモンド、クルミ、ネギ
などの重要な作物の起源地とされている。
https://www.yunnan-k.jp/yunnan-k/hsm/16-201503/823-himalayan-study-monographs-16-224-ooishi.html
地球外で生存できる環境を確立するのは、
科学である。
エネルギーと水と食料を再生しサバイバルする方法は実験済みだ。
そのコストは劇的に低下してきたが、
地球上を移動できない住居は量産されないまま課税される。
個人がシェルターを生産し課税されないようにするのは、
デザインではなく、思想である。
モバイル・テンセグリティシェルター
直径6.5m 重量30kg カーボン製
デザイン・制作 シナジェティクス研究所 2008年
インタビュー:テンセグリティシェルターの開発の動機と過程について
百年前には観測機器さえなかったその場所が
自然災害に遭った場合、
どんな証拠から「百年に一度」が発せられるのか。
(僅か、三百年前、1707年の江戸時代中期に富士山は大噴火しているので
「三百年に一度」も周期的自然)
言葉が世界を様々に解釈する技法と化す時、
過去の間違った前提条件が最初に復旧され、
変革は後回しにされる。
必要な物が何もない無常観が
あらゆる場所で充填されるのが
平時(戦争と戦争の間)である。
エネルギーと水と食料を買わないで生存する方法は科学的に確立されている。
HI-SEAS(Hawaii Space Exploration Analog and Simulation) Mission 3
PHOTOGRAPH BY HI-SEAS/FACEBOOK
私はテンセグリティでこれまで三度行き詰まった。
最初は正確な高張力モデルを作成する技法に。
次は折りたためるテンセグリティ構造を
量産型シェルターに変換する理論に。
最後はそのテンセグリティシェルターを
既製品からのみで再現する経済的方法の発見に。
遂に、誰でも複製できる自律的技法は存在したのだ。
これまでの三度の行き詰まりは、
シナジェティクスが自然を模倣しないからだ。
一方、藻類のシェルターを複製する自律的技法は
1億年前以上に完成している。
同型モジュールから構成される藻類の正12面体状の殻が
構造力学的に安定しているのは
自然素材を完全に再生するための
数学とテクノロジーを習得しているからだ。
彼らにとって、既製品とは元素そのものなのだ。
藻類の破壊されたシェルターでは
正五角形状同型モジュールまでは破壊されていない。
林檎に含まれるリノール酸等の脂肪酸が
林檎表面のろう物質を溶かすのでワックスが溶けたようにべた付く。
自然のワックスは重曹で安全に溶かせるが、
果実と農薬を球状にコーティングしたワックスは、
沸騰した湯をかければ瞬時に洗い流すことが出来る。
林檎が自ら封印した森の新鮮な香りが再生される。
熟したリンゴ表面はろう物質で覆われている。
収穫直前の林檎は台風で落下するとジャムにも適さない。
しかし林檎も台風も、トカマクやバイオスフィアの地磁気も
同じ構造とパターンの元型からやって来た。
漸進的変化は内部へかそれとも外部へか。
人間の住居はその元型に未だ適応できていない。
バイオスフィアのように自然選択しなければならない。
SYNERGETICS R.Buckminster Fuller 1975
Involution and Evolution.
トカマク型のコイル(青)とプラズマ(黄)の図解。プラズマ表面の緑線は磁場。(wiki)
自然は結果に対して責任を取らない。
破壊行為の復旧もしない。
人間との絆も必要としない。
始めと終わりがない無限の再生システムが
無機物から有機物まで一貫した無矛盾の過程を
再現するだけではなく、
どんな意図も超えて何もしないことで
すべてを成すシステムに到達したのだ。
火星の砂嵐の中を進む 映画「オデッセイ」より
ハリケーンも台風も温度差で作動する巨大な掃除機である、
と同時に発電機でもある。
さらに膨大な淡水をインフラ無しで
短時間で陸地に移動させる副作用をもたらす。
バイオスフィアの分水嶺は
自然がデザインしたインフラである。
大気圏を移動する無管の飲料水用インフラ
台風19号の直前、カフェラテと共にシナモンロールを
いつものように注文した時から、
これ以上科学的な既製の左巻き台風モデルは他にないだろうという
シナジェティクスが始まった。
上昇する風のスパイラルの隙間が
下降する風のスパイラルの通路になり、
台風の規模によってその通路がより細分化されるように。
ただし、台風の目から生じる
右巻きのスパイラル構造が
砂糖によってまだ不完全である。
北半球の相似的シナモンロール・モデル