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エネルギー通貨

エネルギー危機がまたやってきた。
そして、エネルギーは理想的な通貨に見える。
エネルギーを所有すれば車と交換できる。
確かに、所有しやすいようにエネルギーは有限だ。
ただし、宇宙全体のエネルギーは増えも減りもしない。
人間がエネルギーの先物買いをする権利はどこにもない。
人間がエネルギーを発明したわけではない。
宇宙は人間が必要とするエネルギーはすべて調達済みだ。

建築産業

金属資源スクラップがエネルギー資源と同じように
買い占められるまで
空調や冷蔵庫、テレビ、パソコン、携帯でさえ、
どの金属がどの程度使用されているかは
まったく無関心だった。
まして自分の住む家の重さは誰も知らない。
危機を偽装され、危機に陥る人類の
もっとも不器用で無知な行動のなかで
建築産業は桁外れだ。

子ども

子どもははやく大人になりたくても、
子どもは子どもになったことがない。
唯一、大人だけが子どもになれるが、
芸術家以外はほんんど成功しない。
子どもは誰にとっても未知なる存在である。
そう思っていないのは両親と教師だけである。
これが PTAの起源である。

最後の消費者

既製品は過剰生産された。
靴も冷蔵庫もパソコンも。
しかし、必要な環境はデザインされなかった。
惑星地球の最後の消費者になるには、
既製品をアセンブルするノウハウだけでは不十分だ。
目的論(ノウホワイ)が必要だ。
全宇宙のエネルギーは増えも減りもしていないのだから。
   

仮想水

文部科学省総合地球環境研究所によれば、
輸入農産物をすべて国内で
生産したと仮定して、
米1トンの生産に6000トン、小麦1トンに
3000トン、
牛肉1トンに20000トンの水が必要である。
日本人の仮想水(バーチャルウォーター)の輸入量は実に大きい。
しかし、人間一人は一生でいくらの水がいるのかを最初に計算するのを忘れている。
二酸化炭素の排出権のように、
これからは仮想水の高い人間の仮想水権を売り買いすることになるだろう。
これが穀物の価格に反映されるにちがいない。米はもっとも高価になる。
天然の気体や液体は地産地消にできない
最大のモバイル化学物質にデザインされている。
これらのモバイルする反地消地産品こそが
資本主義がオークションしたい最後のバーチャル天然資源だ。

キャピタ

北極圏の天然資源争奪戦には
もっとも分かりやすい資本(capital)=自己増殖する価値の運動体
の定義が関与している。
簡単な金儲けが好きな1%にとって
エネルギーを略奪する以上に安定した安全な資本はない。
資本(capital)とは<牛の頭(capita)>であった。
頭蓋骨からエネルギーまでの間には土地があった。
頭蓋骨とエネルギーはもはや非鏡像的である。
この非論理的な概念の変遷こそが自己増殖する価値自体の危機を
招いているのである。
奪えるモノがあればなんでもいいいのだから。
彼らは温暖化による食料危機対策からやがてミトコンドリアの
DNAを独占するだろう。
光と空気と水があれば、自己増殖する価値の運動体に
強い近親憎悪を感じるにちがいない。

ダイエット

ダイエットであなたは軽くなる。
65億人がダイエットしても
地球は軽くはならないのは、
ひとつの岩石が太陽系で完全なように、
地球システムが完璧だからだ。
どんなに経済成長しても
人間が期待する地球システムに
改善できなかった。
模倣さえできないかぎり、
成長も破綻も時代遅れだ。

ダウンロード

移動できるモノ以上に移動できるコトも富だ。
モノを超えたコトに関心がある
多国籍企業(グランチ)は第2次世界大戦以後
土地にはまったく無関心だった。
ガソリンや水はまだインターネットから
ダウンロードできないのが彼らの悩みだ。
悩みにも半世紀以上の格差がある。