階層構造は原子核から生物圏にまで相似する

台風の螺旋構造から生まれる重力波の螺旋パターンは
蜜蜂の外敵に対する防御方法に通底している。
堤防や住宅都市の生命圏に対する防御方法は
生命圏の階層構造の相似性に未だ科学的に適応していない。
気候変動は、自然と人工物との
驚くべき対比の狭間に発生した短命な概念だ。

A population of bees shimmers in response to a predator.
左回転
https://en.wikipedia.org/wiki/Biological_organisation


台風21号 2019 左回転

シナジーが部分に宿らない共鳴テンセグリティ

部分が統合された全体の再現方法は美的な学習に終わる。
シナジーが部分に宿らないまま予測できない全体は
より重要でない部分から生成されるからだ。
部分を失った全体でさえ機能する現実を
経験できるモデルは至上である。
部分を破壊していく過程に接近する共鳴作用の神秘を。

ワークショップ用の共鳴型テンセグリティモデルと非共鳴型モデル
シナジェティクスモデル・デザイン シナジェティクス研究所 

テンション材が数カ所破断してもシナジーはバラバラにはならない
共鳴型テンセグリティ(中央)

権力構造はけっして事前放流しない

権威によって初めて所有できる自由を
良心をもたない無数の自由と喜びに換えるビジネスがある。
さらにそれらをダムのように堰き止めて換金する見えないビジネスがある。
権力構造はけっして事前放流しない。
発電のための雨水の膨大な位置エネルギーを
拘束すればするほど有料だから。

雨水の膨大な位置エネルギーは税金を使って有料化される。

構造に基礎と足場がない圧縮力と張力を統合するための「場」

テンセグリティが構造論的でありながら
発生論的な構造の起源を相補的に共有するのはなぜか。
構造に「基礎と足場」がない圧縮力と張力の相補性を統合する
最初の「場のエンジニアリング(engineering)」は
シナジェティクス以外に存在しなかった。
テンセグリティは、構造とパターンに関する
内部化された先験的な「インジニアリング(ingineering)」に始まる。

ハリセンボンのCT
ほぼ同型の4面体の圧縮材を統合する
張力ネットワークは皮膜に内包されている。
「場」が崩壊したランダムな圧縮材

流体地理学とバイオスフィア

堤防もダムも「基礎と足場」を最初に作る。
住宅の建造も不動を前提とする「基礎と足場」を必要とする。
流体地理学を密かに葬った固体的建築は
人々を都市に堰き止めてしまったが、
風と水の波動はそれらが依存する大地の表面を
徐々にあるいは瞬時に流動させることができる。
バイオスフィアは大陸さえも一つの海と共に移動してきたのだ。

堤防もダムも年数センチという速度で移動している。

https://www.sci.u-hyogo.ac.jp/life/geology/lecture.files/res3c.html

自然は風と共鳴しないテンセグリティを排除する

自然が人間の近視眼的な予測能力を超えた原理を
採用していることに気づくのは、
科学的にデザインしたはずの人工物が破壊された時に限られる。
自然は人間が意図しない破壊実験から
真のテンセグリティ構造を見分け、
風と共鳴しないシステムを排除する。
風は風をデザインする。

自然の風洞装置は人間が意図しない破壊実験によって
真のテンセグリティ構造を見分ける。
https://www.slingfin.com

バラック(barrack)に始まる

自然は地表の人工物を
濡れた無残なバラック(barrack)に解体する。
だが人類は海からやって来た。
無秩序なバラックを再結合するときに
自然が採用した方法を思い出すチャンスがある。
ウイルスでさえ僅か1種類のタンパク質というバラックから
対称的に構成されている。
裏庭のバラックは粗末な家ではない。

サテライトウイルスは正20面体を採用した最小限のモバイラーである。

テンセグリティは角度的にジョイントレス

世界のジオデシックドームは加速度的に増えたが
その数学や技法は1970年代と変わらない。
ジオデシックスよりもテンセグリティを
先に開発したフラーの野性的動機を知らない。
テンセグリティが角度的にジョイントレスで、
超軽量で安全な構造を成す相似律こそ自然の構造にあった。

SYNERGETICS RBF 1975
より細分化されたジオデシックス構造はより小さなディンプル現象を引き起こす。

川沿いの隠れ家

大工も左官屋も死んだ後のヒロシマは
瓦礫の中のバラックからサバイバルが始まった。
星々が見えなくなるほど川面を照らす炎が好きだ。
人々の群れが町になるまで、
川沿いの隠れ家で釣りと流木の焚火の日々だった。
あの頃、バックミンスター・フラーは
裏庭でテンセグリティを発見していたのだ。

SYNERGETICS RBF 1975

最後のユーザになる現実がきた

最初にテンセグリティを制作した時その構造から何でもできる気がした。
永遠に陳腐化しない元型を感じた。
後にフラーレンが発見され、DNAやウイルスの構造も、
宇宙で生き延びるテンセグリティ原理の優れたユーザだと分かった。
気象災害用シェルターで人間は
最後のユーザになるだろう。

放散虫はモバイルテンセグリティ構造を採用している。