作用・副作用に対する反対称性

副作用(side effect)があると信じ込む時
その副作用がより強くなる場合があるように、
偽薬によってむしろ有害な副作用が現われる。
この反偽薬効果、つまりノーシーボ効果が存在するのはなぜか。
作用・副作用に対する反対称性がつねに存在する。
一つの出来事には他の3種類の可能性が存在する。
自然には作用・副作用に対する反作用・反副作用の4種がある。

DNAの右巻きと左巻きは互いに鏡像ではない。

風に共鳴するテンセグリティ

絶えず動くテンセグリティに
美しい全方向性シンメトリーを求めるどの瞬間にも
シンメトリーを生成する構造とパターンの元型は保たれている。
気まぐれな微風が裏庭のテンセグリティを撫でる時、
シンメトリー内部に取り込まれた風は、
無数の見えない小さな渦に変わる。
外部からの無秩序の振動は
ついに連続する美しい共鳴音となる。

シナジェティクス・ワークショップ2019のための
「裏庭の共鳴テンセグリティ」
30struts-tensegrity 直径3.2m 16,5kg
シナジェティクス研究所 梶川 泰司 制作 2019

直線的な指導者

怖れは生得的ではない。
伝統的に尊敬される道徳や偶像、
法律や芸術の記号言語の反復によって、
条件反射が染みこんだ群の単純な反作用から
より多くの人々へと直線的な怖れが誘導される時、
直線的な指導者が再び英雄になる。

「宇宙に直線は存在しない」バックミンスター・フラー 1962

自在性(universal)は多軸から

自由を拡張してもけっして自在になれない時、
孤立への怖れから孤独への自由までも排除するからだろう。
自在性(universal)は、
2つ以上の物理的な回転軸が
相互に回転し連動する
非直線的なメカニズムから生まれる。

ユニバーサルジョイントは多軸ジョイント

シナジェティクスの起源

幾何学を表現の手段にする人々は
シナジェティクスを回避するだろう。
幾何学が測量技術を表向きの起源として
25世紀間も沈黙したように、
シナジェティクスの起源は幾何学に先行する。

SYNERGETICS RBF 1975
S Quanta Module in Context of Icosahedron and Octahedron
正多面体間の黄金比率

思考のダンフォースアンカー(再考)

熟考するとは
錨(ダンフォースアンカー)を揚げて
出帆の準備をすることである。
錨が思考を妨げているのではなく
思考はまず錨を抜くことから始まる。
その時、錨の重さは船に移動する。
陸に繋がった停泊生活で身につけた
すべての重量を大地に流す習慣によって、
アンカー重量を除外した航海計画は
とても危険である。

軽量化されたダンフォースアンカー

共進化する水、食料、エネルギー、シェルター

水、食料、エネルギー、シェルターを購入し、
経験の方法と知識のほとんどを他者から教育される時、
太陽系では、局所的な適者生存で終わる。
細胞がミトコンドリアとなった細菌を
幽閉しその機能を利用する方法は適者生存ではなかった。
デザインサイエンスは共進化する過程に生まれる。

SYNERGETICS RBF 1975
Two Opposite-Paired Tetrahedra Interpenetrate in Jitterbug Contraction

観察力と分節力は相補的

張力も圧縮力も分節化によってより小さくなり、
張力材も圧縮材もより短くなり
それらの関節接合数は自乗で増加し続ける。
原子核ではついに張力と圧縮力は引力と斥力に変換される。
重力に対する斥力は未だ確認されていないが
人間の分節力は聴覚視覚パターンの統計的学習能力であり、
観察力とつねに相補的にある。
より分節された構造体へ。

SYNERGETICS RBF 1975
分節化

失われた皮膜

生きた放散虫の皮膜には
テンセグリティ構造における面的な張力機能がある。
皮膜を失って残された骨格形態だけの放散虫は
翼のない飛行機のようだ。
放散虫の放射状に配置された無数の棘は
ハリセンボンのように球状皮膜を支持する
正4面体状モジュールの一部として見立てられる。

細胞内で非晶質のシリカを形成して
ジオデシックな硬殻形成時に固定していく。
皮膜を失って残された骨格形態だけの放散虫は構造ではない。


http://www.geol.tsukuba.ac.jp/paleobio/research/sub/page3.html

浮遊する自律構造

放散虫はこの皮膜なくして捕食できない。
皮膜によって内部と外部を形成すると同時に、
全方向的に構造の強度と向上させて
海中を自在に浮遊できる自律構造を形成する。
この疑似重力圏の皮膜テンセグリティを拡大しても
大気圏では自律した構造にはならない。
重力によって構造の相似率は失われる。

https://footage.framepool.com/ja/shot/969776483-radiolarian