外部化された経験(experience)を内部化する場合と
内部化された経験(imperience)を外部化する場合とが
等価ではない事態が発生する。
前者が学習による理解で後者が
発見による知との一時的な断絶だからである。
経験の内部と外部
無限大と無限小は互いに対抗する概念ではない。
熟考された経験が内部と外部へと分極した相補性である。
その概念をモデル化できるリアリティを
シナジェティクスはアナロジーとは言わない。
20-Polyvertexion 梶川モデル シナジェティクス研究所 1986
無意識の服従
考えることは群れからではなく
単独者から生まれる時その機能は最大となる。
他者と同時に発見したり発明することは不可能である。
しかし、その機能が低下すれば指導者が不在でも
無意識の服従が群れから生まれる。
民主主義は群れからではなく
単独者から生まれた思想に違いない。
干からびた名詞
新元号は万葉集からの引用ではない。
ただのこじつけに過ぎない。
春の種まきは、
干からびた名詞を賛美する群れとは
無関係である。
「令」は命の元の字
「令とは神のお告げであり、
上位からのいいつけである。」(白川静)
跪いて神託を受ける人々の形が「令」であるなら、
「令」は命の元の字であり、
「命令」の語源には反復した構造がある。
「和」は命ぜられてもその状態はやって来ない。
反対称性と絶縁してきたシンメトリー
モデル(model)の普遍性は、
形態(form)の対称性(シンメトリー)から抽象化しても獲得できない。
反対称性と絶縁してきたシンメトリーは同時性を求める。
反対称性は非同時的である。
宇宙は同時的かつ非同時的である。
宇宙はつねに相補的である。
内的経験を外部化する過程
思考は排他的である。オリジナリティは排他的である。
経験は思考する前にやってくる。
経験は包括的に形成される。
とりわけ原理の発見は内的経験を外部化する過程に遭遇する。
宇宙に絶縁性はあるが排他性は存在しない。
包括的思考回路へのステップアウト
航空機はその縮小モデルでも飛行可能に設計される。
建築モデルは機能が排除された形態(=形Form)にすぎない。
シナジェティクスは人間の包括的思考回路により接近するために
形態を再現し記述し愛する美学的言語からいち早くステップアウトした。
生活器 vs 武器
最軽量の生活器モバイル・テンセグリティシェルターに
大多数はまだ無関心だ。
重量で強さを表してきた社会構造に安全性と安定さを
委譲してきたからだ。
より少ない物質で機能を向上させるモバイルテクノロジーは
今や武器の中枢を構成している。
テンセグリティ構造の内的経験
この構造が自律できるかを直観で判断できるまでは
テンセグリティ構造を身体で経験したとは言えない。
テンセグリティ構造の内的経験が
細胞の起源から滲み出てくるまで。
Tensegrity structure RBF 1975