「短い愛」に生きる時、

青い朝顔には瞬時に開花するタイプがある。
その瞬間をハイスピードカメラで捉える前に、
私は捩れのあるつぼみの回転の向きに魅せられた。
つぼみは左右の開閉を繰り返す螺旋構造だ。
5回対称の花弁は太陽と共に飛び交うミツバチを誘導するために
左向きに美しく展開する。
青い朝顔は「短い愛」に生きる。

https://synergetics.jp/workshop/ws200111.html

ウイルスは生物構造学よりもつねに進化する。

中国・湖北省武漢市で発見された正体不明の呼吸器ウイルスは
「第2のSARS(重症急性呼吸器症候群)」となる疑いがある。
カプソメアが共有結合して「正二十面体構造」のヌクレオカプシドが形成され、
エンベロープの皮膜には、スパイクとよばれる糖蛋白の突起が存在する。
このより長くなった突起が皮膜と共に
構造の安定性を増幅させていると思われる。
「正二十面体構造」の外側の殻は、固体的ではなく
より安定した、つまり共鳴するテンセグリティ構造なのだ。
生物構造学が、自然が採用するテンセグリティ原理を理解する前に
ウイルスはタンパク質だけで「doing more with less」を実践している。

「第2のSARS(重症急性呼吸器症候群)」

5回対称の朝顔の花弁は左向きに美しく展開する。

青い朝顔には瞬時に開花するタイプがある。
その瞬間をハイスピードカメラで捉える前に、
私は捩れのあるつぼみの回転の向きに魅せられた。
つぼみは左右の開閉を繰り返す螺旋構造だ。
5回対称の花弁は
太陽と共に飛び交うミツバチを誘導するために
左向きに美しく展開する。
青い朝顔は「短い愛」に生きる。

バラック・テンセグリティシェルター その元型モデルの発見 1995
シナジェティクス研究所 展開型の構造デザイン 梶川 泰司 + 嶋 あゆ子

大気圏と共鳴しながら移動できるバラック・テンセグリティ

風と共鳴するテンセグリティもあるが、
窓側に置かれたアブノックスなテンセグリティオブジェもある。
雨や風、そして雪を内部から感じながら
大地から自律する半球テンセグリティ原理を
応用した量産のための原型デザイン
つまり、最新の安価な素材から成るセルフビルドの
バラック・テンセグリティの原型がついに完成した。
大気圏と共鳴しながら移動する空間以上に
安全で経済的なサバイバルがあるだろうか。

バラック・テンセグリティシェルターの元型モデル(直径6.5m、全重量30kg)
シナジェティクス研究所 デザイン 梶川 泰司  2007
この原型モデルの組立の現場(スパイラル・青山)には、
ショージ・サダオ氏は2度も立ち会った。

内部から外部への反転操作による客体化(objectification)

カルロス・ゴーンは「国外へ逃亡」した訳ではない。
「国境、組織、すべての枠を超える方法」が
我々を世界の片隅に追いやる以上に消失する存在だと認識する
日本人が圧倒的に少数だから、
内部から反転した外部からのみが
「人質司法」の違法性を客体化する唯一の操作として捉え難いのだ。

SYNERGETICS RBF 1975
The insid-outing of the rubber glove explains
“annihilation” and demonstrates complex into-extroverting.

生活器を構成するモジュールを同型にデザインする

プランクトンが生成する空間もしばしば固体的に見える。
しかし、彼らは水中からすべての資源を再生できる。
人間は自律的に大地からすべての資源を再生して
自らの生活器を再生できない。

プランクトンは自らの生活器を構成するモジュールを
同型にデザインできる。
理論的には他の仲間と部品交換できる。

「石はそれ自体で大地から自立する」

テンセグリティの圧縮力と張力の相互作用において
圧縮材が優位になるとバランスの欠如が起こり、
シナジー的に構造を生成する共鳴作用は瞬時に消失する。
圧縮材のみから空間を構成する傾向が生まれたのは
「圧縮材=石はそれ自体で大地から自立する」
という長い歴史的依存からだ。
それは軍事的要塞の確実な技法であった。

プランクトンが生成する空間もしばしば固体的に見える。

KAJIKAWA Band(表裏がない捩れ正4面体構造)

KAJIKAWA Bandは、1つの面から形成され1色で塗りつぶされる捩れ正4面体構造である。
KAJIKAWA Bandの中央線(センターライン)は、「1本の連続した中央線」を形成する。
中央線は表裏がない一つの面でエンドレスに連続する。

☆シナジェティクス教材 KAJIKAWA Bandについて 
https://www.tensegrity.jp

表裏がない捩れ構造におけるKAJIKAWA Ban(シナジェティクス・モデル)の生成

テンセグリティは「火を見るよりも明らか」か

海から遠ざかった人間にとって
テンセグリティは「火を見るよりも明らか」ではない存在だ。
人々は圧縮力に包囲されて生活している。
張力に関して「疑いを入れる余地がない」ほど経験がない。
焚火の炎が、樹木から厳しい圧縮力を解放させる時、
張力材は不意に激しく弾けるのだ。

「焚火とテンセグリティワークショップ 2020」について 
https://synergetics.jp/tensegrityblog/

共鳴テンセグリティ、その非固体的な自然の構造

テンセグリティにとって過剰な圧縮材は欠乏に繋がる。
テンセグリティは張力ネットワークのほかに失うものを持たない。
失うものがなにもない時にはじめて共鳴する。
過剰と欠乏がない動的な構造安定性を
R.B.フラーが発見するまで、
静的構造以外から誰も想像できなかった。
 
このプランクトンは、捕食と移動のために
皮膜ネットワークが自在に動くテンセグリティ構造を採用した。