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解離 (dissociation) のすすめ

テンセグリティ構造には、不連続性が存在し
圧縮力と張力は非鏡像的な相補性がある。
権力の組織間には、連続性が存在し
有機的な関係も生成されるが、
そこにはアナロジーも相似もなく
機構と様式の分類カテゴリーがあるだけである。
分類カテゴリーこそ
権力がリアリティを生成するプログラムなのである。
そして、われわれの教育過程でも頻繁に利用されている。
テンセグリティを学ぶことによって
人類はそれらのプログラムから短時間に
一時的にも解離できる。
この統合性の喪失なくして
テンセグリティによる統合が困難になるほど
概念の牢獄に繋がれているにちがいない。
非鏡像的な相補性こそ、
原子核に存在する宇宙の秩序の1つである。

構造とパターン

理想的な構造とパターンをデザインしている人たちは
存在できない非現実をデザインしているにすぎない。
しばしば自然とは無縁であり続けるがゆえに
人間の理想は生きながらえる。
この半世紀間、テンセグリティ以上の構造とパターンを
発見できなかったのは科学的現実である。

シナジーの度合い

テンセグリティモデルを構成するストラットやストリングの種類が変われば
「張力」と「張り上がりの硬さ」の相互関係が変化する。
「張り上がった硬さ」でテンセグリティモデルの
シナジーの度合いが決定されるが
「張力」はテンセグリティモデルの硬さの数値にはならない。
なぜなら、張りの硬さは張力が形成するという概念的な誤解と
それに基づく間違ったデザインがあるからだ。
例えば、テンセグリティの張力調整のための重いターンバックルは
シナジー度合いを深刻なほど破壊している。
さらに、例えばストラットという圧縮材に、圧縮力だけではなく
ベンディング(曲げ応力)が発生している。
テンセグリティのストラットの細長比は
テンセグリティモデルの「張り上がった硬さ」という
シナジーの度合いを変化させている数値である。

複製の時代

どんな建造物にも大きさの限界があるのは
大きさと重量の関係に限界があるからである。
実際、人々は小さな建物の倒壊でも亡くなっている。
テンセグリティ構造の複数の張力材が破断すれば
その構造は短時間に致命的な破壊に陥ると考えているのは
建築家だけではない。
テンセグリティモデルを複製した人々でさえ、そう考えている。
ミスインフォーメーションはもっとも複製されやすい。
自然に失敗は存在しないことを、理解するためのモデル言語は
シナジェティクス・モデリングのプロセスに潜んでいる。
テンセグリティ構造体の直径は
現代の素材によってほぼ無限大となる。

自己イメージ

自己イメージは、言語の習得と共に他者によって完成される。
他者とは、そのほとんどが家族や友人そして学校である。
シナジェティクスのモデル言語は
宇宙との相互作用によって
その自己イメージを砕くようにして成長していく。
宇宙の固有性や異質性は
外部性だけではなく
自己の内部をも形成する。
<宇宙とは自己を含むすべて>R.B.Fuller

反対称性

多くの女性は男性を変えようとする。
同時に
多くの男性は女性を変えようとする。
このタイプの鏡像的対称性は理解しやすい。
問題は、その後の非鏡像的対称性にある。
変えることに成功すると、その男が好きでなくなる。
同時に
変えることに失敗すると、その女がより好きになる。
この非鏡像的対称性を反対称性として最初に認識されたのは
第2次世界大戦後である。
反対称性の概念は未だ十分に理解されていないが
自然の内部に存在する。
1981年、シナジェティクスはこの反対称性モデルを発見している。

科学教育

原理を発見した科学者が
その原理の仕組みを論理的に説明できるが
なぜ発見できたかは論理的には説明できない。
自然に関する論理性は
原理の発見後にしか再構成できないのである。
ほとんどの科学教育理論は
原理を発見した科学者自身がこしらえたものではないかぎり
人間が望んでいる論理性に偏向し過ぎている。
科学的な思考方法や専門化された公式などが
教育できているだけである。
つまり、科学を構成しているすべては
教育できないのである。
この事実を教育する教育理論は希有である。